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4話 ページ4

コツ、コツ。


ブーツの控えめなヒールの音が響く。


「よう、嬢ちゃん。来たか」


『・・・』


答える気が起きない。返答の代わりに、鋭い目つきで睨む。


「相変わらず、良い目をするねぇ」


舌舐めずりをするその顔に、嫌悪しか湧かない。


「で、来た、ということは。
答えは、決まってるよなぁ?」


やっぱり、答えはせずに。


無言でローブを脱ぎ、投げ捨てた。


「おっ、やる気か、良いねぇ。ま、ここに来たからにはそう来なくっちゃ困るが」


男は、ゆっくりと近付いてくる。


「やっぱり良い身体付きだな。大丈夫、優しくしてやっから―――――」


胸元にごつい手が伸びる。気持ち悪い。けど。


『・・・ふっ』


これから(・・・・)の事を考えると、笑いが込み上げてきた。

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作者名:竜宮染里 | 作者ホームページ:http://yoru  
作成日時:2021年10月7日 22時

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