世界で一番不器用な君に俺から送る言葉は…【朔間凛月】

第17物語 ページ19

｢申し訳ないです。｣

やっとの事で、涙が止まり落ち着くと私は焦り出した。

だって、あの人とあんまり干渉しなさそうな凛月先輩に心配されたのだ。

そりゃあ、誰だってあ、自分やばかったのだなと気付かされる理由でしてー。

｢あの、ほんとすいません。それとさっきのみんなに黙っていてください。｣

みんなの事嫌いなんて嘘なんで。

と慌てたように付け足す。

いや、ほんと嫌いなのではない。自分の感情がよく分からなくて、制御出来ないだけなのだ。

だから、別にほんとうに心のそこから嫌いという人は数少ないと思う。

凛｢じゃあさぁ、A。｣

はい？と聞き返すと、ある意味やばいなこれというような笑顔でこう言った。






凛｢これから、俺と一緒に行動して。｣

ポカンと口をあけ、首を傾げる私に彼はこう付け足す。

だって、さっきの言葉誰にも言われたくないんでしょ？と。

あぁ、そうだ。誰にも言われたくない。

しかし、これとあれとでは話が別なのだ。

例えば、手芸部に顔を出すことや五奇人と会うことだって制限される。

｢いやぁ、それはちょっと｢じゃあ、いいんだ。｣うっ。｣

脅し文句を言う彼がやはり苦手だと再認識するこの時である。






そして、その時……


廊下で誰かが見つめていたが私やいや、誰も気がつかなかった。

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