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「…翼君が誰かとそんな話をしたら、あんなに平常心で話せるわけないと思うんだ。
慌てて、犯人についての情報を集めて、何より自分を安心させようとするはず。
その場合は僕にも協力させるだろうね。なんだかんだで信頼はされてるし」
「つまり鶴宮は…」
「何らかの理由で、自分で目撃したことを黙っている」
その理由は何かわからないが…
あいつが、僕らの…盗聴している秀同院でさえもが知らない何かを持っていることは確かだ。
「…少し任せてみようか」
「任せる?」
「雪村に」
…夢鼓、か。
「…なんだか、最近あいつと絡むことが多くなってる気がする」
「これを機に仲良くなってみたら?」
「嫌だ」
不真面目な奴と仲良くはなりたくない。
「それで、夢鼓に何ができるんだ?」
「白雪君のお兄さんが警察官らしいんだよね。
本当は塵先生に頼んでもいいんだけど…」
「あの警部さんか」
「うん。警部さんと関係があるようには思えないから除外してもいいかなって。
それにあの先生のお兄さんってだけで只者じゃない感じがするし」
確かにそうだな。
実際なんだかつかみどころのない人だったし。
「それに、白雪君のお兄さんって感じだとチョロそうだしね。
いざとなれば雪村の色仕掛けで落とそう!」
「…」
「冗談だよ委員長」
恋愛感情でなくても大切に思っているやつを冗談で色仕掛けさせようとするな…
というか出来るのか?いつも顔を隠しているからどんな顔なのか分からないんだが。
「可愛い顔してるよ?」
「…」
「あ、委員長からしたらお気に入りの子には負けると思うけどね?
それでもまぁ、なんかアイドルみたいな顔だよ。まつ毛長くて…」
「女みたいだな」
「そんな感じ」
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作者名:future*show | 作者ホームページ:
作成日時:2021年8月4日 17時