【ヤンデレ】色を失くした君に【オリジナルBL】 (ページ27)

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「休みの日はあげてる。
　しゅーが写真を持ってるはずだから中の顔が気になるなら」

「あ、そうじゃなくて…怒られないのかなって」

「怒られてはない…こた、近い」

　そろそろ距離を取らせよう。
小太郎の手を取って引きはがした。

「帰るぞ、小太郎」

「へ？今日はまだ時間…あ、もうこんなに暗いんですね」

「委員会があったからな。時計、見えるか？」

「えっと…」

　時計に顔を近づけて針を見つめる。
欲しいおもちゃを眺める子供のようで可愛らしい。

「も、もうこんな時間！？
　家の手伝いもしなきゃ…帰りましょう跳野君！」

「急に走り出すな小太郎、危ないぞ」

　こけないように注意しながら帰る。
きっと秀同院はいつも通り鶴宮、夢鼓と一緒に帰るだろう。
何故鶴宮が木村のことを知っていたのかはまた明日聞くことにする。

「跳野君、気を付けて帰ってくださいね？」

「小太郎こそ。
　危険な奴はどこにだっているからな」

「はい！それじゃあ、また明日！」

「また明日」

　小太郎が心配だが、犯人は僕だし心配もない。
万が一があったとしても犯人を殺すだけだ。
もう何人も傷つけた。躊躇なんてしない。

「失礼ですが、貴方が跳野青君ですか？」

「…そうですけど」

　どこかで見たことがあるような見た目。
暗い青色に、紫がかった赤色の目。
これは…

「私は塵楼奈。警察官です。
　貴方にもう一度話を聞きに来ました」

　テレビなんかでよく見る警察手帳を出す男性。
…警察官。名字から察するに、世界史のアイツの家族か。

「刑事さんですか」

「はい。
　木村竜人君の件です」

「話せるところは話しました。
　僕、これから勉強とか晩御飯の準備とかで忙しいんですけど」

　何なんだこいつ。
少し不審に思って睨む。特に何も感じていないようだった。