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闇金くん(30) ページ31

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髪も湿ったままでベッドに押し倒されてテヒョンの向こうに天井が見える。

なんで。どうして、こうなったか思い返してみても分からない。

頑張って作ったご飯を一緒に食べて「美味しい」って言ってもらえて、いつもより沢山話が出来て嬉しかった。

いい気分のままお風呂に入って あとは寝るだけだと思ったのに。



「……っ」

「ジミンと楽しかったみたいだね」

「そんなこと……ないよ」

「鍵貸すんじゃなかった」


耳元にダイレクトに届くテヒョンの低い声に胸が騒めく。

記憶の端から呼び起こす食卓での会話。


「ジミンが買い物二回も行ってくれて……意外と優しいとこあるんだね」

あれは 余計な発言だったかな……。

「また会いたいな」とも言った気がする。


深い意味はないの。勿論 やましい気持ちもない。

テヒョンが怒ってるなら謝るべきなんだろうけど。

本音を言うと、

ジミンのように全部知ったうえで何でも話せる人を失いたくないんだ。


「あの……。ジミンと友達になったらだめかな」


訴えるようにじっと見つめた。

見上げるように見たテヒョンは大きな影にしか見えなくて、表情を読み取るのが難しい。


「テヒョン……」


答えを待つ時間がもどかしくて名前を呼ぶと、
いつも聞いてる溜息がきこえた。


「別に、Aの好きにしていいよ」


気怠そうに言い放って 体重をかけられたベッドが深く沈んでいく。

それと同時に頬に柔らかく口付けられた。


「あっ、」


一気に体温が上がっていく感じがして、反射的にテヒョンの胸を押し返していた私の手。


「やっ……」


嫌な訳じゃないけど、つい強張ってしまう。

好きだから何されてもいいと思ってたし、一緒に居るだけの関係からもう少し近づけたら ってずっと望んでたのに。


「嫌?」


首を横に振ると、

シーツに押し付けられた手に重なるように指が絡んできて、


「今日は黙って抱かれて」


そう囁かれた後、ゆっくり唇が重なった。









「Aは誰のもの?」

「……っ、テヒョンのだよ、」


途切れる呼吸の合間で 答えるたびに
また一つ何かが壊れていく気がした。








.





深夜2時、気を失うように眠りに落ちる前。

背中を優しく撫でてくれる手が心地よくて、また好きな気持ちが募っていく。


「テヒョンとずっと一緒にいたい」


"おやすみ"の代わりに言った。

この幸せがずっと続きますように。





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作者より(ありがとうございました)→←闇金くん(29)



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Kaede.0807(プロフ) - 更新楽しみに待ってますねっ! (2019年12月13日 18時) (レス) id: 3d85b18928 (このIDを非表示/違反報告)
さかな(プロフ) - チョコさん» 読んでいただきありがとうございます(*^^*)テヒョン好きな方に読んでもらえて嬉しいです。無邪気なテテじゃなくて超塩なテテいかがですか?これからもよろしくお願いしますね(*^o^*) (2019年9月12日 22時) (レス) id: beb0d9315b (このIDを非表示/違反報告)
さかな(プロフ) - mozuku_2772さん» 応援ありがとうございます(*^o^*)闇金ウシジマくん好きな方に見てもらえたら嬉しいです♪♪またお立ち寄りくださいね(*^^*) (2019年9月11日 20時) (レス) id: d43a6e6af7 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ(プロフ) - テヒョン推しなのでこの作品好きすぎます!最高です!更新待ってます!頑張ってください! (2019年9月11日 17時) (レス) id: 58e918a46e (このIDを非表示/違反報告)
mozuku_2772(プロフ) - ほんとに共感しかないです...(;;)更新頑張ってください(=^^=)応援してます〜! (2019年9月10日 21時) (レス) id: 8cb2522b7d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さかな | 作成日時:2019年9月4日 17時

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