青い猫の仰せのままに(×in)

入所記念日と(yb×in) ページ48

yb side
※リアル設定
遅くなりましたが、やぶいの入所17年おめでとうございます。

オーディションのエレベーターから17年間、人生の半分以上仲間として…恋人としてこいつと過ごした。

デビュー発表前、
ジャニーさんに見せてもらったメンバー欄に『伊野尾慧』の名前が書いてあったのを見て、こいつとは腐れ縁だなって思った。


それから、大学と両立させるのに苦労してた時、無事4年間で卒業した時、そして伊野尾が世間で騒がれるようになった時を一番近くで見守り続けた。

メンバーに過保護だの言われ、しまいには本人に『薮って俺のこと構いすぎ』なんて言われたっけな。

その後ジョッキを片手に『なんでそんな構うの？…期待、させないで』って苦しそうに言う伊野尾に(俺は伊野尾が好きなんだ)と自覚し、晴れて恋人になったんだけど。


恋人になったと同時に、お互い忙しくても会えないのは嫌だと同棲して早3年。

最初の初々しさの欠けらも無い伊野尾は、2人掛けのソファを独り占めしている。

俺が近づくとのそのそと起き上がり1人分のスペースを空けることを知ってるから、何も言わないけどね。

伊野尾の隣に腰を下ろして、持って来たミルクたっぷりのカフェオレを無言で渡し、伊野尾はそれを無言で受け取る。

冷めてると言われるかもしれないけど、これが俺達の日常。

わざわざ言葉なんて要らない。
だって分かってるから。相手が何を考えてるかなんて。

カフェオレが半分以上減ったら伊野尾は俺の肩に頭を乗せてくる。
最初の頃はよく零してたからなぁ…。



大して興味もないニュースを見てたら、ふと日付が目に入る。

…17年前の今日、あの瞬間から始まったんだななんて浸っていると、伊野尾がコップを目の前のテーブルに置いた。



in｢…そういやさ｣

yb｢ん？｣

in｢今日で17年、なんだねぇ…｣

yb｢…俺も同じこと思ってたわ｣

in｢わっ｣


どこまで俺達って繋がってんだろうな。


隣の華奢な体を引き寄せて、膝の上に向かい合うように座らせる。

驚いた顔の伊野尾に、触れるだけのキスをして顔を離した。

伊野尾は少し物足りなさそうな顔をして、俺の首に控えめに手が回ってくる。


…これ無意識なんだぜ？ほんとタチ悪いわこいつ。


こいつが酸欠になるまで、要望通り激しめのキスをしてやる。

はぁーっはぁーって肩で息する伊野尾が愛しくて、目の前にある同じ男とは思えない柔らかい胸に顔を埋めた。

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