青い猫の仰せのままに(×in)

おまけ ページ42

in｢言ってないし！してない！｣

hk｢ほらな｣

in｢ほらなってなんだよ！俺のキャラじゃねえ！｣


あれから一向に俺から離れようとしない彼を俺ん家に連れていき、一緒のベッドで寝た。

軽い拷問受けた気持ちになって、寝れたのは朝方。
お互い午後から仕事だったからよかったわ…。


その後、素っ頓狂な声で目が覚めると、口を魚みたいにパクパクさせたいのちゃんがいて

ぜーんぶ説明してやると、想像通り顔真っ赤にさせて冒頭のセリフを叫んだ。



hk｢まあその事は一旦置いて｣

in｢いや、俺にとって一大事なんだけど｣

hk｢とりあえず俺の話聞けって｣


布団を丸かぶりして顔だけ出してる姿はミノムシみたい。

それすらも愛おしく感じる俺は末期かも恋の病の、なんて。


hk｢別に俺は嫌じゃなかったよ、むしろ嬉しかった｣

in｢…慰めなんていらねえよ、ぶっ飛ばすぞ｣

hk｢いやお前のどこにもそんな力ねえだろ…ってまた脱線した。だから俺が言いたいのは、｣

in｢？！｣


布団を剥ぐとミノムシ状態のいのちゃんが驚いたように顔を上げた。

不貞腐れた顔を急いで作ってバカだなぁって何かが俺の中にこみ上げてくる。

もう我慢なんかするか。




触れるだけのキスを落としてぎゅって抱き締めて

『好きだよ』

と呟いたら、彼の目から涙がポロポロ零れ落ちた。





あとから聞いた話なんだけど、あんだけセーブせずに飲んだ理由がこれまた可愛いの。



2人ってことに緊張して、お酒の力借りないと喋られなかったんだって。


今まで俺が付け足してた『みんなで』に『俺と2人は嫌なんだ』とか思ってたとか。

俺たち、遠回りしすぎだわ。



似たもん同士だねって笑い会えたから、まあいっか！



ーーーfin.

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