青い猫の仰せのままに(×in)

猫が嫌い。でもこのネコは好き(hk×in) ページ2

hk side
※リアル設定
付き合っているひかいの

俺の猫嫌いって結構有名だと思う。
メンバーはもちろん、ファンのみんな、某昼番組を見てる人も知る人ぞ知るって感じ。


でも、そんな俺にも好きなネコがいるってことはメンバーも知らない。



ーーーー……


ロケ終わり、携帯を見たらメッセージが来てて、マネージャーに頼み急ぎ目に帰路についた。

マンションについて、オートロックを開ける。
可愛いネコちゃんが待ってるハズだから、そろーっとリビングを覗いた。

ーーーいた。

ソファの肘置きから除く、最近シルバーから赤茶髪にした髪。

そう、俺の愛しい可愛いネコちゃんは、メンバーで恋人の伊野尾慧。


姿を確認したら、思わず口許がニヤけてしまう。

俺の帰りを待って、大して興味もなさそうなテレビをつまんなそうに見て、ソファにごろ寝してるのがたまらなく可愛い。

驚かせようと近寄ったら、いのちゃんがぎゅっと抱いてる物に目が行った。

寂しい思い、させちゃったなー…

だってさ、俺の服をぐしゃぐしゃになるほど強く抱きしめてるんだもん。


でも、そんなものじゃ足りないでしょ？
寂しがり屋ないのちゃんには。




in｢！？｣

hk｢ただいま、いのちゃん｣

in｢…っおか、えり｣


いのちゃんとテレビの間に入って、いのちゃんの前に屈み込む。

驚いて目をまん丸くさせたいのちゃんは、ガバッと体を起こした。


あ、寝あとが右頬についてる。
それを見つけて、思わずふふっと笑いがこぼれた。


in｢どうしたの？光｣

hk｢寝あと、ついてる｣


右頬に手を伸ばしたら、少し驚きながらも俺の手に頬を擦り寄せる。

気持ちよさそうに、猫みたいに目を細めて、俺の手にいのちゃんの手が重なった。


in｢…誰かさんに待たされたからね｣

hk｢ごめんって｣

in｢心こもってなーい｣

hk｢ほんとに悪いと思ってるよ？｣

in｢…｣

hk｢どうしたら、許してくれるの？｣

in｢…分かってるくせに｣


両手でいのちゃんの柔らかい頬を包み込む。
強制的に目を逸らせないようにしたら、いのちゃんの目が揺れた。


ごめんね？意地悪して。

確かに分かってるけど
でも、いのちゃんの口から聞きたいんだ。


観念したかのように目が少し俯いて、口がボソボソと動く。

拳3個分くらいの距離でも聞き取りにくくて、｢ん？｣って出来るだけ優しく聞き返したら、キッと睨まれた。

恥ずかしさからか真っ赤だし、目もうるうるで可愛いだけなんだけどね。

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