【3*黒バス】泣くな、笑え笑え。【虹村修造】

。我慢顔を横で見るのは、 ページ31

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＿＿それは、帰り道に私が転んだときのこと。




『……痛い』



泣いちゃだめだ。
膝も見ないでおこう。


―また、修造に心配をかけてしまう。


笑えと撫でてくれた手は大きかった。
俺が笑わせてやる、という宣言は嘘なんかじゃなかった。
･･“甘えすぎた”。それは自分でも分かっていたけれど、どうしても修造を頼ってしまっていたのだ。





「それがねー、『泣くな』って言った張本人のくせに、いきなり『我慢すんな』ってさー……」



泣きそうになって、涙を必死で堪えて。
不細工すぎるその顔を修造に見られたくなくて、俯いていたのだ。



そして、やっぱり大きな手で私を落ち着かせて。




『……泣くなって言ったけど、やっぱり、･･我慢すんな』




「……びっくりしちゃって。それで…、」





それで、なんかもう、その瞬間に。





「………言わないけど、好きだなあ、って」




『....すき』



『あ？なんか言ったか？』



『何もないしばか！ばーかっ』




＿あの頃だってお互い何も言わなかっただけで、本当は好き合っていたんだ。
何度も言うようだけれど“幼馴染”は簡単のようで難しい。



「･･でもまぁ、修造だから？幼馴染が修造だったから？････ここまで来れたのかな、って、思ったり...」



そこまで言って、やっと三人からの視線に気付く。



「……いや、どうぞ？続けて？」


「そうですよ、続けてください早く」


「この雰囲気で続けられにくいんですけど!!!てか高尾くん一回落ち着こう!!笑うのストップ！…なんでもっと笑いだすのかなあああ!!?」



いつもより毒気が無い花宮くんと、真顔だけれど(多分)楽しんでいる黒子くんに、「お熱すぎて和む通り越して笑えてきたの!」という高尾くん。




時刻はもうすぐ23時になろうとしていた。




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