【3*黒バス】泣くな、笑え笑え。【虹村修造】

。烏兎怱怱 ページ21

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＿＿花道の終わり、正門を抜けてから
私はやっと後ろを振り返った。



卒業、卒業。卒業。


何度声に出してみても、やっぱり実感は沸かない。


ただ、この帝光中学校とは今日でお別れなんだということだけが心に残っている。


母校なんだし、好きなときに、来たいときに来ればいい。簡単なこと。
でも私はもう、さっき校門を抜けたその瞬間から、帝光中学生ではなくなったのだ。



私のクラスのグループ名にも“元”が付くし、
今着ている制服は、今日で最後。




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卒業、卒業、卒業。



毎日が長かったようで短かった。



何の変哲も無い毎日だと、つまらないと文句をつけていても楽しさは存在していた。
変化を欲しがっていても、やはり心のどこかでは『この日常を壊したくない』と望んでいたはずだ。




友達と写真を撮ったり、クラスメイトと「受験終わったら、高校生になる前にみんなで集まって遊ぼう」と約束をして
最後にバスケ部で集まった。



ちらっと灰崎くんも見つけたので、

「え、ちょ、」
私と目が合った途端、いきなり慌て出す灰崎くんを「灰崎くんも連れてきちゃった☆」とバスケ部の集合場所まで強制連行した。


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「そ、の...今までありがとう、ございました…」


「ご卒業おめでとうございま、す…っ」


珍しく照れくさそうに言う後輩くんとか、
いつも礼儀正しい後輩くんが泣いてたりだとか、

そういうのを見ていると、一度収まったはずの涙が出てきてしまった。


先輩後輩、男も女も関係無しに大泣きしていた男子バスケットボール部。





最後に「がんばってね」と頭を撫でて
後輩くんたちとお別れをした。






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