33’木通ゼリー ページ33
じっと眺めていた[工藤]の表札から目を離し、その先に構える豪邸を前にインターホンを押した
「__はい。...__どうぞ」
...あれ、おかしいな。今の声沖矢さんじゃなかった気がする
一瞬間があったが、まぁ風邪か何かだろうと楽観的に考え開かれた門の先へ足を踏み入れた
**
「すまないがこちらが外に出れない状態なんだ。そちらから勝手に中へ入ってくれ」
『え、はい』
インターホン越しの渋い声に圧倒され有無を言わせず頷いた
門の所でもインターホン鳴らしたけど念のため敷地内のインターホンも鳴らす...が、
...えぇ、今の誰。確実に沖矢さんの声じゃない
でも今更引き返すのもなぁ、どうしようかなと葛藤に悩まされる事僅か3秒で扉を開いた
『おじゃましまーす...』
何度かお邪魔してはいるものの相手の顔が見えないが為に忍び足でリビングを覗いた
「__やぁ。よく来てくれたな」
(本当にどちら様...??)
室内であるにも関わらずニット帽に全身黒の男性
翡翠色の瞳が出迎える
『あっ、えっと。降谷Aです。お邪魔してます』
「ああ、君の事は沖矢から何度か聞いてる。沖矢の知り合い赤井秀一だ。よろしく」
筋肉質の腕が伸びてきて手を握り返し握手する
『沖矢さんは今どちらへ...』
「沖矢なら大学の方へ出掛けてる」
『そうなんですか...』
どうしよ。完全に沖矢さん用件だったんだけど。帰りこのまま待つのもなぁ
「お茶でも淹れてこよう」
『い、いえ!!お気になさらず!!!』
慌てて遠慮するものの、「沖矢に許可得てるから」なんて全然違う事言われそのままキッチンに立たせてしまう
わ〜すっごい気まずい。沖矢さん早く帰ってきて
「粗茶だが良かったか?」
『すみませんわざわざ。ありがとうございます』
赤井さんが淹れてくれた紅茶を一口含む
『!この紅茶上品で美味しいです』
「それは良かった」
目を細め微笑みかけるイケメンさんに笑い返す
...あれ、自分何しに来たんだっけ
「それで、沖矢に用件というのは」
本題を切り出した赤井さんを前に持っていたカップをソーサーに置く
『用件というか報告があって来たんですけど、いらっしゃらないみたいなので後日また伺います』
私の返答に赤井さんは何故か顎に手を添えて考え込む
「...初対面で発言する言葉じゃないと心得ているがその話、良ければ俺が聴かせて貰っても?」
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リンドウ - 月下美人さん» ここまで読んで下さりありがとうございます!何とか無事にハッピーエンドで終える事が出来ました!笑 ありがとうございました!! (2019年6月6日 7時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - あめ、さん» ありがとうございますー!!こじれた恋愛ついに完結致しました!おコメントも励みになりました、本当にありがとうございました! (2019年6月6日 7時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
月下美人(プロフ) - ハッピーエンド完結おめでとうございます&お疲れ様です!! (2019年6月6日 1時) (レス) id: 9aa06677e2 (このIDを非表示/違反報告)
あめ、(プロフ) - 完結おめでとうございます!いつも楽しく読ませていただいてました。ついに結婚……!これからもどうかお幸せに、ですね!お疲れ様でした〜。 (2019年6月6日 1時) (レス) id: 112aeeb1e8 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - コーヒー牛乳さん» 本当ですか!ありがとうございます!!この作品で降谷さんと松田さんをもっと好きになって頂けるとは...!!喜びの極みです笑 これからも更新頑張ります (2019年5月19日 7時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リンドウ | 作成日時:2019年4月2日 5時