きみのいる景色 ○Satoshi.O●

○28話● ページ28

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諒「いやぁ、お騒がせしました…」





とりあえず落ち着いて

リビングのテーブルを囲んで座る。



何故か家の主の大野さんではなく

諒くん、と呼ばれた人に注いでもらったお茶を

コクンッ、と一口飲んだ。






智「この人、仕事で世話になってる諒くん」

諒「はじめまして」

A「はじめまして…」

智「そんで、この人A」

A「説明、雑すぎじゃないですか？(笑)」






じゃあなんて説明すればいい？って言われる。

…知り合いってほど浅くはないし、友達って感じでもないし。

確かに、なんて説明すればいいかわからない。



ううん…と一人で悩んでいると

大野さんの隣に座った諒さんが口を開く。






諒「ちょっと智くん…前にも言ったよね」

智「え？何？」

諒「だから、その…」

智「…あぁ。違うって。この子はそーいうんじゃない」

A「？」






二人の意味不明な会話が繰り広げられ

全くついていけない私は、ただ黙ることしか出来ない。




何？なんの話だろ？

なんとなーく、私のこと話されてる雰囲気だけど。






諒「でも、だって、智くんさっき僕が来てから起きたでしょ？」

智「…あ。ホントだ」

諒「覚えてないの？」

智「…うん」

諒「でもさ、寝てたってことはさ」

智「うん、確かに」

A「…あの、何か？」






遠慮がちに話す“諒くん”さんの雰囲気から

私の話であることは間違いないらしい。



恐る恐る話に割り込んでみると

私の方を向いて、表情一つ変えずに口を開く大野さん。






智「あのさ」

A「はい」

智「俺ら昨日、した？」

A「｀;:゛;｀;･(゜ε゜ )ﾌﾞｯ!!」

諒「ちょっ！バカ！」ﾎﾟｶｯ

智「いでっ」

諒「聞き方が直接的すぎるわ！」

A「ｹﾞﾎｯ、ｺﾞﾎｯ…」






諒くんさんに叩かれたところを摩ってる大野さん。

な、何を聞かれるかと思ったら…

なんて事を聞いてくるの、この人。



何故かこっちが恥ずかしくなってきて

熱くなる頰を、掌で冷やす。







智「えぇっと、だから…もしそうなら、ゴメンって話なんだけど」

A「…いや、何もなかったですよ」

智・諒「え？」

A「帰ろうとしたらベットに引き入れられて。離してもらえなかったので、そのまま寝ちゃっただけです」

諒「…本当に？」

智「マジで？」

A「？はい。だから何も無いです」







私の答えに、びっくりした表情で目を見合す二人。

…何か問題なのかな？

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