○24話● ページ24
.
その日は連絡を見た時から
少し、おかしいなとは思ってた。
【Aきて】
【はやくきて】
【はやくはやく】
A「…？」
仕事が終わって駅でスマホを開くと
大野さんから、そんな連絡が来ていた。
どうしたんだろ…？なんかあったのかな？
そう思ったのは、今まで大野さんがこんな風に私を急かした事がなかったから。
若干ハテナを浮かべながら、来た電車に乗り込んで
もう見慣れてしまった街並みを行く。
暫くして見えてきた
公園のベンチには、ひとつの人影。
A「大野さん？」
いつも通り声をかけようとして
彼の顔をそおっと覗き込んでみたら
智「あ、Aだー…」
そう言って笑顔を見せる彼。
…ふにゃっとしてるのはいつもなの。
だから変わりないって思うでしょ。
でも、違う。
ふにゃっと加減が、ひどい。
おまけに、顔も真っ赤。
A「…酔ってます？」
智「ぬぁ？」
A「いや、酔ってますよね？」
智「A、顔怖いよ？んっふふ」
笑った反動で上半身が倒れそうになったから
慌てて隣にいって、それを受け止める。間一髪。
ふわっと立った風に乗ってお酒の匂いがした。
やっぱり、少し飲んでるみたい。
A「どうしたんですか？何かあったんですか？」
智「んん…昔の友達とちょっと飲んだだけ」
A「何か言われたんですか？」
智「いんや、楽しかったよ…ふふ」
なんだ、大丈夫そうだ。
よかった、何もなくて…
とりあえず一安心だけど
この様子じゃ、今日は帰ってもらった方が良さそう。
A「大野さん、今日は帰りましょ」
智「んぇ…なんで？」
A「なんでって、もう遅いですし。帰って寝た方がいいですよ」
智「…」
私の提案に、さっきのご機嫌な様子から
急に顔をしかめて一変する。
それから、私の肩にポスッて顔を埋めて。
慣れてない私は、酔っ払い相手にドキドキ。
智「どーしても…？」
A「ど、どーしてもです」
智「んじゃあ、一緒に帰ろ」
A「はい？」
智「じゃないと呪う」
A「はい！？」
の、呪われるのは怖い…
でも、やっぱり受け入れ難くて
どうやって切り抜けようか考えてたら
埋まってた顔がパッて上がって
眠そうな瞳が上目遣いで見てくる。
智「お願い」
これでオチない女がいたら
私はその人を師匠と呼ぶと思う。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 571人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
爽歌。(プロフ) - ぐちこさん» ぐちこさん、コメント有難うございます(*^^*) とっても嬉しいです…(TT)！先の章でお待ちしております☆ (2018年3月30日 17時) (
レス) id: 1b1d416676 (このIDを非表示/違反報告)
ぐちこ(プロフ) - はじめまして！遅ればせながら読ませていただいています♪2章も楽しみです☆(*^^*) (2018年3月29日 16時) (レス) id: d58eef616e (このIDを非表示/違反報告)
爽歌。(プロフ) - なるちゃんさん» コメントありがとうございます(*^ω^*) おもしろいと言っていただけて嬉しいです(/ _ ; ) 更新頑張りますね☆ (2018年2月24日 22時) (レス) id: 1b1d416676 (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - うーん、おもしろい！ 最近智くんにハマってます！ 続き楽しみ〜〜！ (2018年2月21日 22時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
爽歌。(プロフ) - ろーるけーきさん» ろーるけーきさん！美味しそうな名前！はじめまして(*^^*)コメントありがとうございます♪ 前作からっ!?嬉しいです(TT) ﾌﾌﾌ…もう少しだけ焦らさせていただきます(´∀｀)(笑) 更新頑張りますね！！ (2018年2月21日 11時) (レス) id: 1b1d416676 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：爽歌。
| 作成日時：2018年2月9日 16時
