＿＿side S ページ29
Shota side.
目線は彼女の方が上。
きっとこの方が深いのはしやすいはず。
わざとそういう体勢にしたのに、彼女は小鳥のように俺の唇を啄むだけ。
ある種の焦らしなのか？
なんてもどかしさを覚える。
「....わかんない、どうしたらいいですか、」
そんな顔、簡単に見せんなよ。
理性があと少しで手から離れてしまいそうだ。
翔「....俺の言うとおりにして。」
そう言って彼女を見つめると、コクリと頷いた。
俺の言う通り懸命に動かし、クチュ、と音を立てて絡まり合う舌。
お世辞にも上手とは言えないのに、なんでこんなに気持ちが昂るのだろう。
拙い感じが逆に燃える、とか？
慣れないのに必死で舌を這わせようとする姿が可愛くて。
理性を手放した瞬間に彼女をソファに押し倒した。
「んっ、」
シャツの隙間から白い肌が見え隠れしていて、ウエストラインに指を滑らせると甘い声が漏れる。
翔「ねぇ、いーの？」
肩で息をする彼女は首を横に振らない。
最初のミッションの時とは違い、拒む様子は一つもなくて期待してしまう俺がいる。
翔「本当に最後までしちゃうよ？」
そう意地悪を言えば、きっとダメだと言いやすい、そう思ったのに。
「....ベッドが、いいです、」
思い掛けない言葉に、戻り掛けていた理性をまんまと掴み損ねてしまった。
一瞬だけ口元を手で覆った後、彼女を抱き起こして優しくベッドに寝かせた。
一段と濃くなった彼女の優しい香り。
ギシッと音を立てて彼女の上に跨れば、潤んだ瞳と視線が交わる。
翔「ねぇ....本当に止まんなくなっちゃうよ、？本当に俺でいいの、？」
少しだけつかえていた思いを零したら、何故か泣きそうになってしまう。
いくら待っても、彼女は首を横には振らない。
俺は押し付けた彼女の手首をギュッと握った。
翔「ハァ....」
わざとらしく溜め息を吐いた俺は、彼女の手を引いて身体を起こし、溶けかけのアイスを口に突っ込んだ。
翔「安売りすんなバカ。もっと自分を大事にしなきゃダメだろ。女の子なんだから。」
彼女の目を、見ることが出来ない。
次はきっと、歯止めが効かないと思ったから。
シャリッと軽やかな音だけが、無言になった部屋に響いていた。
.
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cleam(プロフ) - あゆささん» コメントありがとうございます！何度もお読みいただけて嬉しいです（ ; ; ）手は少しずつ慣れてきました！笑 この際両利きにでもなろうと思います。笑 ご心配ありがとうございます！ (2021年3月1日 21時) (
レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - 柚月さん» コメントありがとうございます！全ルート解放しましたので、読んでいただけたら嬉しいです◎ (2021年3月1日 21時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - ekubokou0608tksさん» コメントありがとうございます！最終話、全ルート解放しましたので是非読んでみていただけたら嬉しいです＾＾ (2021年3月1日 21時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
あゆさ - ドキドキするストーリーで何度も読んでしまいます(^^)手は大丈夫でしょうか？いつもありがとうございます！ (2021年2月27日 9時) (レス) id: 6566d79835 (このIDを非表示/違反報告)
柚月 - 番外編的でいいので9人全員の結末がみたいです (2021年2月27日 1時) (レス) id: 1cfbcf2dea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cleam
| 作成日時：2021年2月13日 23時
