朝、起きたら… (ページ28)

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黒

黒『っ、あべちゃんごめんなさい！』

俺は勢いよく頭を下げた。
申し訳なくて、顔なんか上げれなかった。

緑『ううん！めめ？顔上げて？
謝るのはこっちの方だから！
煩かったよね。ホントにごめんなさい…
あの、めめの前に行かないようにするって言ったのに、ゴメンね？…』

黒『違う！煩くなんかなかった！何の話してるのかも分かんなかったんだ！

あべちゃん、あのスタッフさんとすげー楽しそうに喋ってて…
恋人でもないのに、嫉妬しちゃって、イライラして…
ただの八つ当たりなんだ…』

緑『ぇっ？邪魔だったんじゃないの？』

黒『全然邪魔じゃない！寧ろいて欲しい！』

緑『…じゃぁ、俺…めめに同行しても、大丈夫？』

黒『大丈夫！ってか、して下さい！』

そう言うと、クスクス笑いだしたあべちゃん。

黒『…何？』

緑『ﾊﾊｯ、ゴメン、違うの！安心したらなんか笑えてきちゃって。
よかった、マネージャー続けられる。』

黒『…あと、キスもゴメンなさい。
ふっかさんに説教された…
痴漢かって。』

緑『…ぁー、あれね…
謝ってくれたから、あれは忘れてやる。
見損なったとか酷いこと言ってごめんね？』

黒『あれは言われても仕方ないから…』

あべちゃんはゆっくり歩き始めたから俺もついていく。

緑『全部謝ったからこれでおしまいね？』

黒『…許してくれるの？』

緑『許すも何も、仕事の邪魔しちゃったのには代わりないんだから、俺が悪いよ。ゴメンなさい。めめ、許してくれる？』

ｳﾙｳﾙした大きな瞳の上目遣い…
可愛すぎんだろ！！！

黒『怒ってないから///』

緑『じゃー、これで仲直り！
ねぇ、照の飲み物何が良いかな？』

黒『えー、無難にコーヒーとかでいんじゃね？』

緑『ぇー、コーヒー？照だよ？ここは、ココアとか！』

笑顔で話せるのは、すごく嬉しんだけどさ、…岩本君のこと考えてるだけでも嫉妬する…

岩本くんにならあべちゃん頼るし、さっきなんか背中にほぼ抱きついてたし…
岩本くんもすごく自然に庇ってるし…

こんなことを思いながら、ココアを買うあべちゃんを見ていたら『すいません、あべさん！』とさっきのスタッフさんが話しかけてきた…

緑『あれ？どうしたんですか？』

絶対番号聞きに来たよね？
連絡取りたいんだよね？

俺はマウントを取るように後ろからあべちゃんを抱き締めて、あべちゃんの頭に顎を置く。

緑『ぅゎっ！めめまで、どしたの？』

黒『ん？俺らのあべちゃんをチャージしてんの。』