朝、起きたら… (ページ12)

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黒

あんな下心丸出しのナンパに気付いてないあべちゃん…
あんた２８歳でしょうが！と言いたくなる！

俺が一瞬だけ睨むと

緑『…？何で怒るの？』

黒『はぁっ？』

緑『ぇっ？なんかおかしいこと言った？』

黒『ナンパされて、気付かないとか、どんだけ鈍感なの？俺がもっと戻るの遅かったら、連れてかれてたよ！』

緑『だって、俺男だし、ナンパされるなんて思わないじゃん…』

黒『今は女の子でしょ！気を付けないと！マジでヤられるよ！』

緑『さすがに、、逃げるよ？』

黒『腰抱かれて逃げれてないのに？何やったら逃げるんだよ！そんな危機感ないなら、あべちゃんが逃げようって思った時は遅すぎるから！ベッドに押し倒されて、漸く逃げなきゃ！じゃ、遅いんだよ？』

緑『…ぇー、さすがにその前に気付くよ？
でもその前にそんな状況には、ならないと思うんだけど…』

黒『だから怒ってんの！自分は大丈夫って過信してるし、可愛くないって思ってんでしょ！』

緑『……可愛くは、ないよ？』

黒『はぁー、、、もう１人にさせないからね！みんなにも言っとくから！』

緑『…めめ、、、怖いよ？』

今日女の子になったって言っても、もっと危機感あるでしょ！しかもあんた、男の時から結構狙われてたよ？俺らどんだけ追い払ったと思ってんの？

危なっかしすぎる…
ヤバいくらいだよ！

あべちゃん家について、部屋まで荷物を運んで上げた…

だからさ？男をホイホイ家にあげちゃダメでしょ！どうすんの？俺がその気だったら！
危機感無さすぎだよ…

その時、床に落ちてるチャームが目に入った。
拾いあげると、アニメのキャラクターか？

緑『あー、それ佐久間のだ！今日来た時落としたのかも。心配してたらいけないから、連絡入れとくね？』

と、電話し始めたあべちゃん。

緑『もしもし、佐久間？、うん、今大丈夫？うん、うん、あのキーホルダーのチャームかな？落ちてたから、明日キャップと一緒に返すね？心配してたらダメだから、連絡したの』

………キャップ？
電話が終わってから俺はあべちゃんに尋ねた。
黒『今日被ってた、このキャップって…』

緑『ん？佐久間の！朝、佐久間が被せてくれたの！』

一瞬にして、黒い感情が支配した。