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「んんん…美味しい…」
「なぁ、めちゃくちゃ美味いよな」
結局私が最初に選んだのは大好きな真っ赤な宝石のようないくら。
プチプチっと弾けるのも、口の中でじゅわっと美味しさが広がるのも大好きで、思わず顔が綻ぶ。
「幸せです…」
「…ふふ、ほんっとに幸せそうに食べるのな」
「いくら大好きなんですもん、」
「他のも美味いからゆっくり食べな」
「っ、…はい、」
こんなに優しい先輩なんて知らない。
こんなに愛おしそうな目で見つめてくるなんて、もっと知らない。
初めての感覚にドギマギしつつ、他のお寿司たちにも手を伸ばす。
なんだか視線を感じる気がするし、だけどそっちを向いたら優しい顔の先輩がいそうだし。
そんなことを考えていれば自然とお酒も進むもので。
「瀧本、大丈夫？」
「んん…ちょっと眠いです…」
「うん、酔ってんね」
「先輩も酔ってるでしょ〜、顔が真っ赤です…ふふ、」
「…酔うとそんな感じになるのね」
「んー？何か言いましたー？」
「んーん。ほら、そろそろ帰んよー」
「はぁーい」
あれよあれよと食べ終わったお寿司に飲み終わったお酒。
先に酔っていたはずの先輩より、足取りはふわふわしていて、「掴まりな？」の貸してくれた腕にも掴まってしまうほど。
いつもなら「大丈夫です」と断れるはずなのに。
「大将、ご馳走さま」
「おう、また来いよー」
「あれ先輩、お勘定、」
「もう済ませてあるから。行くよ？」
「ええっ！」
「じゃあ、また来るね」
「また彼女連れてきな」
「ばっ！彼女じゃないってば！瀧本帰るぞ！」
「は、はい、ご馳走さまでした！とっても美味しかったです！」
「それはよかった。ねえちゃんもまた来な」
ありがとうございます、とお礼を言えば、半ば強引に先輩から引っ張られて、歩くスピードに着いていく。
3月の末日。
ひんやりとした空気が、火照った身体を冷やすのに丁度いい。
と、同時に、徐々に頭が冷めていく。
「先輩…お金、」
「まじでいらないってば。瀧本に食べさせたくて連れてきたんだから。素直に奢られてください」
「…ありがとうございます。ご馳走さまです」
「ふふ、はーい」
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澄架(プロフ) - きょうこさん» きょうこさん、コメントありがとうございます☺️嬉しいです〜！これからも読んでくださると嬉しいです！ありがとうございます( ˘ ˘ ) (2023年1月20日 12時) (
レス) id: 6cf4b7c805 (このIDを非表示/違反報告)
きょうこ(プロフ) - はじめまして(•‿•)お話し読ませて頂いて凄くハマりました!佐久間さん、頑張って欲しいです(｡•̀ᴗ-)✧ (2023年1月19日 11時) (レス) @page27 id: 9bcf9b1806 (このIDを非表示/違反報告)
澄架(プロフ) - 咲里以さん» お返事遅くなってしまってすみません…！切ないんです…佐久間さん頑張ってくれ…(私が言うな) (2022年8月13日 20時) (レス) id: 6cf4b7c805 (このIDを非表示/違反報告)
咲里以 - ええ…なんか……ええ……(´°̥̥ω°̥̥｀)切ねぇ……(´°̥̥ω°̥̥｀)ちょっと佐久間さんホント頑張れ……｡ﾟ(ﾟ＾ω＾ﾟ)ﾟ｡ (2022年8月3日 6時) (レス) @page14 id: d6172fab00 (このIDを非表示/違反報告)
澄架(プロフ) - 咲里以さん» コメントありがとうございます🙇♀️嬉しいです〜！やっと新作出せたので、安心しました🫶頑張って欲しい佐久間さん…頑張れ…！ (2022年7月29日 22時) (レス) id: 6cf4b7c805 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：澄架
| 作成日時：2022年7月24日 16時
