恋セヨオトメ【黄】 (ページ13)

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ランニング中に岩本先輩と会ったあの日から
苺花先輩を含めた3人で

学校に残って練習したり、
毎日のように近くの公園を走っていた。

おかげで、リレーの感覚が掴めてきて

1週間後に迫る市大会に向けて
少しずつタイムが縮まっていった。

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ラ｢あっ！俺ら岩本くんと同じだよ！｣

｢えっ？｣

ラ｢ほら！黄色だって！｣

｢ほんとだ！｣

今日は6月末にある体育祭のカラー決め。

共学になって初めての体育祭は
ふたつの学校のやり方を混ぜたような感じらしい。

体育館で行われているカラー決めは

3年の8クラスを8色に分けて、
それぞれと同じチームになる1.2年のクラスを

代表のカラー長がくじ引きで決めるというもの。

そこで、黄色のカラー長である岩本先輩は
1年2組と、私のクラスの2年4組を引いた。

ラ｢岩本くん、絶対また怖がられるよ。｣

｢特に1年生とかね。｣

ラ｢ほら今も顔めっちゃ引きつってる！
緊張してんのかな(笑)｣

笑っているラウの視線の先には
なんとも言えない顔をしている岩本先輩。

優しい姿を知っているから見ていてなんだか面白い。

『カラー対抗リレーは黄色が優勝だな！』

『最下位でも最後に岩本先輩が
全員抜かしてくれるっしょ』

列の後ろにいる男子たちがそんなことを話していた。

さすが岩本先輩。

会話を聞いていると、
私はそんな人と一緒に練習してるんだよ
って自慢したくなる。

だからみんなが知らない岩本先輩を
私は知ってるんだよ。

って、だれにマウント取ってんのよ。

めんどくさい彼女か!!

なんて自分で自分にツッコんで、失笑してたら

隣のラウに怪訝な顔をされた。