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ふっかは私と再会したエピソードを必死で説明しつつ、亮平の詰問から逃げるように机の上のアルバムを手に取った。
深澤「てかアルバムじゃん！うわー懐かし！」
中学のアルバムを見ながら、ふっかがこの先生は今は〜とか、こいつらとは最近も飲みに行って〜とか、いろんな話をしてくれる。
私はそれを興味津々で聞いてて。
亮平は隣でまだ不満顔してて。
いつかの教室みたいだな、なんて、また思い出した。
「……なんか、懐かしいね。」
阿部「…うん。」
亮平とこっそり会話。
そんな空間ですら、愛しくて堪らない。
深澤「あ、大学のもあんじゃん。阿部ちゃんの大学って頭もいいしかあいい子も多かったよねぇ。」
ふっかは、無造作に大学のアルバムを手に取っていく。
それには、あのツーショット写真が挟まれているのに。
「あ！ちょ、それダメ！」
阿部「え？」
私の叫びは虚しく、ふっかは遠慮なくそのアルバムを開いてしまう。
深澤「あー。なるほど、ね？」
「うっ、」
阿部「何？二人し、て……、あ。」
私とふっかの言動を不思議そうに見ていた亮平が、ふっかの手元にある写真を覗き込んで気まづそうに声を零す。
深澤「阿部ちゃん、こういうとこあるよねぇ。わら」
対するふっかは、楽しそうに写真を掴み、わざとらしくテーブルの上に置いた。
「……えっと……彼女、？」
ズキズキする胸の痛みを抑えて、恐る恐る尋ねる。
だって、もう、こうなったら白黒はっきりさせるしかない。
阿部「え！？いや、あのー、元、彼女です……ね。」
深澤「阿部ちゃん、今彼女いないもんね。」
初めて写真を見た時に感じたズキズキと、ほんの少しの安心が一緒に訪れる。
やっぱり、彼女だったんだ。
「元、彼女……」
私がいない間のことを、この人は知ってるんだよね？
アルバムに挟んでおくなんて、相当思い入れのある彼女なのだろうか。
勝手に想像をふくらませて、また苦しくなる。
阿部「あの……A？」
恐る恐る、私の顔色を伺う亮平もなんだか嫌で。
「……そんなに大事な写真なんだね。」
精神年齢が高くたって、私の恋愛偏差値は平均以下。
どんなに勉強が得意になってもこんな時上手い言葉も思いつかなくて。
苦しさを吐き出すように出たのは、そんな意地悪な言葉だった。
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たぬ(プロフ) - 朝桐さん» 最後まで読んで頂けただけでも嬉しいのに、宝石みたいにキラキラした素敵な感想をありがとうございます。頂いた言葉全てが宝物です。こちらこそ出逢ってくださりありがとうございました。 (3月21日 23時) (
レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました！涙なしでは見れなくて、とても生きててよかったと、見れてよかったと。運命といいますか奇跡にただ救われました。執筆活動お疲れ様です。今後のたぬ様の日々が愛に溢れますように。本当にありがとうございました！ (3月18日 22時) (レス) @page43 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
たぬ(プロフ) - みみみさん» お読み頂き、素敵な感想までありがとうございます。楽しんで頂けたのなら本当にすごく嬉しいです！こちらこそ、ありがとうございました！ (9月6日 23時) (レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - 今日初めて見つけたこの作品、１話から今まで全部いっきに読みました☆本当に素敵な作品でした😊ありがとうございました！！ (9月2日 17時) (レス) @page43 id: 10d256d720 (このIDを非表示/違反報告)
たぬ(プロフ) - 桜色さん» とっても優しくて愛のある感想を送ってくださってありがとうございます。どの言葉もとても勿体ないくらいですごく嬉しいです。最後まで読んで下さってこんな素敵な感想まで下さって、こちらこそありがとうございます！ (6月5日 22時) (レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たぬ | 作成日時：2022年8月24日 22時
