白石さんが70人 ページ21
胡蝶side
ドタドタと騒がしい足音と共に
予想していた通り扉が荒々しく音を立てて
開かれた昼下がり。
「しのぶさん!」
炭治郎くんが珍しくあわてた様子で
私の元に訪れた。
「炭治郎くん、怪我人の人もいるので、しー」
「あ、す、すみません」
「大丈夫ですよ、何か用事があって来たのでしょう?」
「はい!Aの事で…」
A、A
…Aさん?
炭治郎くんを見ると照れた様な仕草をとり
顔をほんのりと赤くして頬を掻く。
しかも、なんだか幸せそう…?
「し、しのぶさん?」
「…へ、あ、Aさんがどうしましたか?」
「いや、なんと言うか、えへへ」
「?」
「…その、Aの好いている
異性って誰だと思いますか…」
「ああ!」
この間も他の隊士に聞かれた質問に
炭治郎くんの態度と行動に辻褄があった。
やっぱり炭治郎くんも軽々と女性に聞けるものでは、
ましてや好いてるAさんにちょくに聞けるわけもないと思う。
私に聞いてくる人は大半そうだから()
「ふふ、実はですね」
「はい」
「私も、ましてや蜜璃さんも知らないんです」
人差し指を口に当てて悪戯に笑ってみる。
きっと私達身近な女性も、Aさん自身も
わかっていないと思う。
「ふふ、でもね、口癖の様に話しますよ、Aさん」
「?」
「炭治郎がって、お話しをしていると
必ず炭治郎くんの名前が上がるんです。」
「へ…」
可愛らしく顔を赤くさせて両手を頬に
宛てがう炭治郎くん。
Aさんが人に想われてるのはやっぱり
嬉しい、つまり私の大切な子が人の大切な子だから。
「あら、Aさん」
『しのぶ、炭治郎…いた』
「あっ、A!」
炭治郎くんを探していたAさんが来て
炭治郎くんはAさんを抱きしめる。
余程嬉しかったのかいつもの距離感のままだけれど
あの二人は可愛らしいと思う。
「ふふ、お迎えですね炭治郎くん」
『お迎え』
「そうか、今日は手合わせお願いしてたんだ…!」
『うん、待ってた』
「すまない…」
『ううん、行こう』
後でお菓子を食べようというAさんのお誘いを
受け、それを承認する。
部屋を出ていく二人を見て思ったけれど
Aさん離れが私は中々出来ないらしい。
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柳(プロフ) - 更新ありがとうございます!応援してます!無理しない程度で更新待ってます! (2021年10月24日 11時) (レス) @page30 id: 9ddbd12039 (このIDを非表示/違反報告)
青 - 今更ですいません。煉獄さん生きているので無限列車編と那谷蜘蛛山編の間くらいではないでしょうか…(不安)違うかも…この話大好きなので、更新が楽しみです(コメ遅い) (2021年9月2日 17時) (レス) id: 157c6e138f (このIDを非表示/違反報告)
雪華(プロフ) - 原作だとどのへんなのかなと想像しながら楽しみに読んでます!これからも頑張ってください(*^_^*) (2020年12月11日 0時) (レス) id: 8f414bc702 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖(プロフ) - 青さん» コメントありがとうございます!更新再開しましたので感覚取り戻しつつ頑張らせていただきます(*´ω`*) (2020年12月10日 23時) (レス) id: 0d73bbf972 (このIDを非表示/違反報告)
青 - 夢主かわいい!!更新待ってます!課題頑張ってください^_^ (2020年12月6日 9時) (レス) id: 6da88434af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Neon
作成日時:2020年2月12日 6時