トラウマ ページ10
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○2011年(周央14歳)
周央.
お昼休み、1人でお手洗いに行って教室に戻る途中でいつもの先輩3人組に捕まってしまって、空き教室に連れて来られた。
先輩1｢あんたマジでしぶとい。いつまでジャニーズにいるつもり？｣
周央｢......｣
大丈夫、しばらく黙っていたらすぐに飽きて解放されるはず...。
先輩2｢ねぇ、こいつ言うだけじゃ無駄だよ｣
先輩3｢...あっ、良いこと思いついた｣
先輩に肩を掴まれたと思えば、そのまま近くの掃除用具入れに押し込められた。
鍵をかける音が聞こえて、血の気が引くのが分かる。
周央｢っ、ちょっと！開けてください！｣
先輩1｢はははっ！今までで一番堪えてんじゃない？(笑)｣
先輩3｢元々立てつけ悪いし、しばらくそこで反省してなー？｣
先輩2｢授業始まるよ、行こ！｣
扉を叩いても先輩達の笑い声が聞こえるだけで、開けてくれる気はないらしい。
嘘だ。こんな狭い空間に閉じ込められてしまったら、どうなってしまうか分からない。
周央｢誰か！助けて！！｣
先輩達の声が遠ざかっていった後も中から叩き続けたけど、わざわざ空き教室に立ち寄る生徒はいないらしい。
もちろん鍵をかけられてしまっていて自力で外に出るのは無理そう。
中からじゃ蹴りも通用しない。
嫌、苦しい......怖い......誰か......！
冷や汗が止まらなくて、胸が苦しい。
このままじゃ私...。
宮舘妹｢史那ー！｣
もう5時間目が始まってしばらく経つのに、宮ちゃんが私を探してくれている声がする。
周央｢みっ、宮ちゃん...！｣
宮舘妹｢史那の声した！ここ！？｣
周央｢(力なく扉を叩く)｣
宮舘妹｢先生こっち！早く！｣
扉が開いて宮ちゃんの姿を見た途端、安心して泣きながら抱きついた。
宮舘妹｢(周央を強く抱きしめながら)怖かったでしょ、もう大丈夫だから...｣
周央｢こ、こわ...かった......(泣)｣
副担任｢過呼吸起こしかけてるね...。背中さすってあげて？｣
宮舘妹｢(周央を抱きしめたまま背中を優しくさする)｣
ーーーーー
佐久間.
レッスン場の前でふみと会って、そのまま2人でエレベーターに乗り込んだ。
エレベーターを待っている間、ふみが浮かない顔をしていたのが気になって聞いたら、考えすぎだよってふみに笑われちゃったけど...。
周央｢...っ(俯く)｣
佐久間｢ふみ...？｣
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作者名：燦
| 作成日時：2022年8月6日 13時
