20.時の扉-kishi- ページ20
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紫「そんなに触れられたくないん？
カノジョの話題。」
さっきの話題に触れられたくなくて
わざと撮影現場でも単独行動を取っていたら
これ見よがしに、紫耀に声をかけられた。
岸「………別に。もう別れてるんだし。」
紫「岸君のファンが彼女に嫌がらせして
彼女、学校来られなくなったんやろ？
そりゃトラウマにもなるよな。」
………こいつは、どうしてこう
人が気にしていることを
ズケズケと口にするんだろう。
悪意があるのか、それとも無意識なのか
よくわからない奴だった。
岸「おまえも、彼女いるんだろ。
もう、他人事じゃないぞ。
おまえなんか、特に過激なファン多いんだから。」
紫「俺が芸能人ってわかってて
向こうも俺と付き合うてんねんから
それなりの覚悟はあるやろ。
そうじゃなきゃ、俺らは恋愛なんか出来ひん。」
少しも悪びれる風も無く、そう言い放つ紫耀を
思わず見つめる。
岸「………そういうことじゃない。
人、1人の人生狂わせる程の影響力が
俺らにはあるんだ。
自分が直接不幸にしたわけじゃなくても
結果的に相手が不幸になったら
恋人になった意味が無いだろう。」
紫「相変わらず、ロマンチストやな岸君は。」
その時、スタッフから
紫耀が撮影に呼ばれた。
その一瞬で、紫耀は
スイッチが切り替わる。
紫「俺は、欲しいものは全部
この手で手に入れる。
仕事も恋愛も、絶対に上手くやってみせる。
誰にも奪われたりなんかせえへん。」
そう言い残して、去っていく後ろ姿は
並々ならぬ執着心が滲み出ていて
俺は思わず、溜め息をついた。
廉「…………岸君。」
振り返ると、廉が
心配そうに俺を見つめていた。
岸「何？廉。」
笑顔を作ってそう答えると
廉が、気まずそうに目を伏せた。
廉「その………マイミさんて人。
俺も、この間会ってん。
ジンと、一緒に飲んだ時。
………って、あ、酒は飲んでへんけど。
すごいしっかりしてて、綺麗な人やった。
………岸君の、恋人やったんやな。」
廉の口からその名前を聞いて
一瞬で、懐かしさが広がった。
ああ。君はきっと今も
あの頃のまま、真っ直ぐなんだろうなと
何故だか、そんなことを思った。
岸「もう、恋人じゃないよ。
高校生の時に、別れてる。」
廉「………でも、好きなまま
別れたんやろ？」
珍しく、廉が食い下がるから
俺は思わず、苦笑した。
岸「でも、あの頃から確実に
時は経ってる。」
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りんご(プロフ) - サラさん！お久しぶりです！！りんごです(T-T)！(T-T)まだ書いてくださっていて嬉しいです！ (2020年5月5日 5時) (
レス) id: c88a85f3f0 (このIDを非表示/違反報告)
なゆ(プロフ) - おかえりなさい。更新ずっと待ってました！！これからも応援してます。 (2020年5月3日 1時) (レス) id: 69230dd273 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーたん(プロフ) - 続きが早く見たいです！楽しみにしています。 (2019年12月3日 0時) (レス) id: 4f620d47cc (このIDを非表示/違反報告)
かりん - サラさんの作品に昔、REVIVEというものはありませんでしたか？？私の記憶の中ではあったと思うのですが...。あれが本当に好きで、何度も読み返していました。でも今、その作品が無い...。もしかして、もう読めないのでしょうか？（ ; ; ） (2019年1月2日 20時) (レス) id: 2dac70ae5f (このIDを非表示/違反報告)
稀姫(プロフ) - サラさん初めまして。サラさんのファンです。突然で申し訳ないのですが、こちらの作品のような背景や文字色にする方法を教えて頂くことは可能ですか？(；-；) (2018年5月13日 7時) (レス) id: fd5d7b0b55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2017年3月18日 22時
