Dear my sister. (ページ19)

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佐久間side

一通りの自己紹介が終わった後に、また皆で丸テーブルを囲んで座り直した。

相変わらず俺の膝の上にいるAも、最初よりだいぶリラックスして伸ばした足をゆらゆらと揺らす。

深「では！これから1人ずつAちゃんに覚えてもらっているか顔と名前を確認していきたいと思います！」

いえーーい、と俺はAの両手を持って上に掲げる。されるがままのAも俺達と一緒にいえいと声を出した。
これは機嫌もいいですなー。
正直もっと緊張して全然話せないかと思ってたけど、予想外だった。
でもこれは、嬉しい誤算。

俺が好きなものを、大事なものを、
同じように好きだと思ってくれるのは、嬉しい。

俺を見上げたAと目が合う。

大ちゃん、と無邪気に呼ぶAの頭をなあに、と聞きながら撫でた。
よく滑るその髪は俺と同じ猫っ毛。

『楽しいねえ、大ちゃん』

佐「よかったねA」

『えへへ』

笑った顔は小さい頃からなんにも変わっていない。
でもきっと何年経ってもそう思うのだろう。

深「じゃあ、自己紹介してた順で阿部ちゃんからチェックしてこっか」

阿「分かった。じゃあ俺から順番にね」

真ん中に座った俺達を挟むように座ったメンバー。
すぐ右隣には阿部ちゃん。
その奥には舘様、翔太と続いて。
反対の左隣には照とふっか。

阿部ちゃんはAに小さく手を振るとにこりと笑った。

阿「俺の名前、わかる人！」

『はい』

阿部ちゃんの声に合わせて大きく手を挙げるAは、返事をした勢いのまま答える。

『亮平くん！』

阿「せいかーい！」

いえい、とハイタッチする2人。

深「まあ正直ここは安牌という事でね、さくっといきますよ」

阿「正直めちゃくちゃ自信あった」

渡「まじスタートライン違うから」

佐「easy、easy！」

宮「阿部の次は俺か、」

阿部ちゃんの隣の舘様が慎重な面持ちで空を仰いで、そっと右手を上げる。

佐「やばい、なんかそのポーズ国民へのお手振りみたいだね」

宮「ごきげんよう」

舘様は柔く微笑むと掌をゆるりと優雅に振る。
俺は爆笑。さすが宮舘王国の国王。貫禄が半端ない。

舘様はそのままAの方へ手を差し出す。

宮「名前、覚えてくれてるかな？」

『あのね、

舘様！』