らくだい魔女たちの青春のヒトコマ、覗いていきませんか？【多人数合作】

＊フライドポテト ページ16

フウカside

チトセから目を逸らしたあたしは、カリンの手を取った。

フウカ「カリンっ！ご飯食べに行こ！」

カリン「ええ、良いわよぉ！でも、食べ過ぎちゃダメよ？」

フウカ「はぁい」

カリンを連れてお料理コーナーへ！どんなのがあるかなぁ♪
うきうきしながらお料理を見渡して、あたしは歓声をあげた。

フウカ「わあ、すごい！ピザもパスタもお寿司も天ぷらも……色々ある！」

カリン「デザートも凄いわね〜！」

すごいすごい！！そこには色とりどりの料理や果物、スイーツとか飲み物とか、ホントにたくさんの食べ物が並んでたの！
あたしは早速、近くにあったプレートを取って食べ物を物色し始めた。

(何から食べようかな〜♪やっぱり最初はあっさり系かな？いやでも先にこってりして後からあっさりでも良いかも……)

ルンルン気分でプレートに食べ物を盛り付ける。迷ったけど、最初からこってりで行こう！

「うわぁ、よく食えるなそんな量。尊敬しちゃう！」

フウカ「ふっふふ、こんなのまだ序の口よ！……って」

後ろから声がして、上機嫌で振り返る。そこには、見慣れた白いデブ猫……ｺﾞﾎﾝｯでっぷりとした猫を肩に乗せた男子が立っていた。

フウカ「なんだ、カイじゃん」

カイ「なんだとは酷いなあ、尊敬してあげたのに。あ、これもーらい！」

フウカ「あ！！」

珍しく正装のカイが、ひょいっとあたしのプレートからフライドポテトを摘まむ。
慌てて腕を伸ばしたけど、ギリギリで届かなかった。

カイ「うまっ」

フウカ「あんたねー！わざわざあたしのから取らなくても良いでしょ！？」

意味わかんない！と地団駄を踏むあたしに、カイがひらひらと手を振って見せる。
肩に乗っていた白猫のマリアンヌが気だるげにあくびをした。

カイ「別に、１体くらい良いだろ〜？どうせまた取りに行くんだろーし」

フウカ「それはそーなんだけど！なんか腹立つなぁっもう！」

カイ「はいはい。んじゃ、お怒り中の姫さんに……これやるよ」

カイがパチッと指を鳴らす。次の瞬間には、１輪のアネモネがカイの手の中にあった。

(こんなの、どーやったら出せんのよ……)

呆れ半分感心半分。あたしが何も言わないうちに、カイはあたしの髪にアネモネをさした。

カイ「よし、じゃ、おいらはカリンのとこ行こーっと！」

じゃーな、と言ってあたしに背を向けるカイを横目で眺めながら、あたしはフライドポテトを摘まんで口に放り込んだ。


☆

◯ほんとはさぁ→←☆いつもと違う皆

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