第13話 ページ15
次の日。
今日は日曜日。私はトレイ先輩と、ルークさんへプレゼントするためのタルト作りをしていた。
トレイ「じゃあ次、苺カットしてくれるか?」
『はい!』
トレイ先輩の料理レベルは想像以上だった。
パティシエと言われても頷けるような手順の良さで、タルト作りは順調に進んでいた。
『トレイ先輩、凄いですね…!』
トレイ「んー?」
『トレイ先輩のお陰で、こんなにスムーズにタルト作りが出来てますから!』
トレイ「ははっ、そう面と向かって言われると照れるな。」
((ガチャ))
エース「いい匂いする〜!……って、メガネ先輩じゃん!?」
匂いを嗅ぎつけたエース君が扉を開けて入ってくる。
『あ、こんにちはエース君。』
エース「こんちは……っていやいやいや。」
エース君なお化けでも見たかのような驚いた顔をして駆け寄ってきた。
エース「え、なんでメガネ先輩?」
『タルト一緒に作ってもらってるの。ちょっとお礼したい人がいて。』
エース「へ、へぇ。」
エース君は納得していなさそうな顔をしながら
カウンター席に座って、私たちの料理の様子を見ていた。
エース「……」
『トントントン……カシャカシャ』
エース「……」
『……何?』
エース「____え?」
『そんなに見られたらやりずらいよ……』
エース「え…あ、ごめん。」
いつもならからかってくるのに、素直に謝るエース君に少し驚く。
エース「ねぇ……先輩。」
『はい。』
エース「その、お礼する人って…ルーク先輩?」
『え、うん。よく分かったね。』
エース君と会話しながら料理を続ける。
どんどんタルトは形が出来てきていた。
『(喜んで貰えるかな〜)』
エース「…………なんかさ、メガネ先輩、最近雰囲気変わったよね。」
『え、嘘?』
エース「ほんと。……なんか、よく笑うようになってる。」
エース君がじっとこちらを見る。
無意識のうちだったので、少し照れくささが込み上げる。
『えへへ……そうかなぁ。』
これも、自分磨きを始めたおかげかなぁ。
エース「あーーもう、なんかヤダ。(((ガタッ」
『えっ。』
エース君はそのまま不機嫌そうに席を立ってキッチンを出ていった。
『え、ええ……私なんか言ったかな…』
トレイ「はは、お前は多分に気にしなくていいぞ。」
『?、はい。』
そんなこんなでも、タルトは完成目前だ。
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りんご - 自分に自信がなくっても変われちゃいますよね…!ツイステ関係なく一つの物語として楽しませてもらえました!!続きがとっても気になりますね!!私も主人公みたいに自分磨きやってみようと思います!!素敵な物語ありがとうございます!! (7月31日 16時) (レス) @page46 id: 7720c64697 (このIDを非表示/違反報告)
どこかのだれか - アリアちゃんの姿ビフォーアフター欲し((((((まだ言うか あと大好きすぎる。俺のめっちゃタイプ (2021年2月24日 20時) (レス) id: 0560b64175 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - 有川 なつめさん» 確かに真逆すぎるヒロインですね笑笑笑。そういう風に解釈とか考察とかもらえるの嬉しい…!ありがとうございます! (2021年2月22日 23時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
有川 なつめ - 一見みんなヘーゼル様だけじゃなくてアリアちゃんにも惚れてるやん、って思うかもだけど、この面では、2人が同一人物説は都合がいいよ。やっぱ美しいオーラはなかなか変わらないのかな? (2021年2月22日 22時) (レス) id: b1989a31af (このIDを非表示/違反報告)
有川 なつめ - この子ヘーゼル様の本名&昔の姿説だったらなんかエモいと思う。なんか監督生に、美は異性をねじ伏せるために使うものじゃないって伝えるためにまた名前と姿変えてNRCに戻ってきたのかも(んなわけないだろ) (2021年2月22日 22時) (レス) id: b1989a31af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:full. | 作者ホームページ:http://utanai.nosv.org/u.php/hptyomatu/
作成日時:2020年11月9日 18時