縁 -a quirk of fate- 《目黒 (ページ25)

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Story…25 ページ25

…ふと、後ろにあった棚から見えた一冊の本。

『…あれって…』

目黒
『…気になる？』

『ごめん、、ちょっと…』

そう言うと、彼がその本を持ってきてくれた。

『読めないけど…これどうしたの？』

目黒
『昔から代々伝わるものらしいんだよね。

…俺もなんて書いてあるのかはわかんなくて。』

とあるページに触れた瞬間…

(回想)

蓮
『…これを受け取って欲しい。』

『本…でしょうか？』

蓮
『…私が貴方を想い、書き続けたもの。』

『…っ。』

蓮
『…愛している。

片時も…この手から離さずにいたいほど。』

『…夢のようなお言葉で。』

蓮
『…これは夢などではない、だから…こうして触れられる。』

”…どうかこの愛を信じてくれないか…”

”…私だけを見つめていて…”

(今)

『…！！』

目黒
『…！！』

…ずっと濃い霧がかかっていた記憶が一気に蘇る。

そう簡単には信じられない話だけれど

確かに私達は…

目黒
『…春…？』

『蓮様…』

…互いに涙し、再び抱きしめあった。