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Story…12 ページ12

料理を再開する前に、蓮に電話をする。




目黒
『もしもし?』


『あ、さっきは出れなくてごめん。

料理してて手が離せなかったの。』



目黒
『すごいな。ちゃんと自炊してるんだ。』



『大したものは作れないよ?

定番のやつっていうか。』



目黒
『カレーとか?』



『味も普通だし。』



目黒
『食べてみたい。今度俺に作ってよ。』




言葉に詰まる私を不思議そうにする。





目黒
『いいでしょ?』




『…それは、私の家?蓮の家?』



目黒
『んー…じゃあ、俺の。』



結局何のために電話をしてきたのかは教えてもらえず


料理を作るという約束だけを交わして切った。





『何だったの…?』






ーーーーーーーーーー



ー目黒 Side





…ここ数日、滅多にみない夢をよく見る。



それも夢だけど夢じゃないような。



…思い出?



目黒
『…手料理、か。』



自然と頰が緩んでしまう自分が鏡にうつって


慌てていつもの表情に戻す。



目黒
『A…』




…この気持ちの正体を俺は知っている。

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作者名:杣クリーム | 作成日時:2021年6月15日 0時

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