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Story…（29） ページ29
中島
『…本当に昔も今も変わらない』
渡辺
『…え？』
中島
『翔太はいつだって俺の欲しいものを
俺より先に手にしてく。』
…中島くんは泣いていた。
中島
『…一つは、高校時代の部活。
俺より少し遅れて入ったはずなのに
あっという間に…先頭で踊ってた。』
渡辺
『……』
中島
『…それに彼女のこともだよ』
『私…？』
中島
『…俺はずっと好きだったんだ。
翔太よりずっと…ずっと…前からね…っ』
『そんな…』
中島
『…大人になってようやく想いを伝えられる、
誰にも邪魔されないで済むって思ってたのに。
…なんでまた俺の邪魔ばっかすんだよ…！！！』
渡辺
『中島…』
彼の翔太を見る目は
積もりに積もった怒り、苦しみが込められている。
中島
『…今度は既婚者のくせに
彼女と幸せになろうって？』
『中島くん、もう…！』
中島
『…A、今からでも間に合うよ。
…翔太なんてやめておいて
俺でもいいだろ？
誰も傷つけることないんだから…』
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作者名：杣クリーム
| 作成日時：2021年1月10日 0時
