理想が現実に…夢のような配属先 ページ28
会議室を後にして
加賀谷次長が戻らないうちに
ミーティングが始まった
櫻井さんが、
今日は忙しくなる、楽しみだなぁ〜
って言っていたのは
この時期には珍しく行われた辞令の事だったのか
みんなに告げたあと、
ニコっと微笑んで自室に戻って行った
加賀谷次長だけに下りたと思っていた私も
ビックリして、しばらく動けなかった
1課は当然パニック状態になっていて
班の中も総入れ替えされ
私は新しく発足された班に配属になった
まぁ、加賀谷次長が沖縄に転勤になった時点で
事実上の“加賀谷班 解体”って事はなんとなく覚悟していたけど…
まさかこんないい班が発足されるなんて…
いつか妄想してた…
じゃなくて、思い描いていた理想的な班
新しく次長に任命された天音先輩率いる“中里班”
そして、その班に移動になった私と…二宮
なにやらこの班では新しい取り組みをするみたいで
他の班が5、6人体制なのに半分の3人だけ
「天音せ…中里次長、おめでとうございます！これからも、よろしくお願いします！咲坂、今まで以上に頑張ります！！」
「おまっ、ずるい！俺が先に言おうと思ってたのに…中里次長、おめでとうございます！これから、よろしくお願いします！」
〔はは、ありがとう。これから、よろしくね。それとね、呼び方は今まで通りでいいよ。新しい事始めるみたいだから、私もあなた達とおなじで、何にも聞かされてないから！〕
“3人そろって、同じスタートラインに立ってるのよ”
って、天音先輩らしい言葉をかけてくれた
〔Aちゃん、ランチの件だけど…今日は忙しくなりそうだから、やめとこうか(笑)来週にしよう。今日は引き継ぎで、それどころじゃないだろうし〕
「天音せんぱ〜い…私から誘ったのにすみません」
〔いいのいいの！じゃ、二人ともしっかり引き継ぎしてきなさい！明日から本格的に始動できるようにするわよ！〕
「「はい！」」
＿＿＿
〔Aちゃん、二宮君、ちょっといいかしら？〕
定時が近くなった頃に呼ばれた
〔引き継ぎ、上手くいったかしら？明日から動けそう？〕
「俺の方は大丈夫です。明日から動けます」
「私も大丈夫です。今日、全て終わりました」
〔じゃぁ、明日から本格的に始動ってことで！いやぁ〜。優秀な部下を配属させてくれた、櫻井に感謝しなきゃな〜〕
櫻井さんが決めたの？
一体どこまで権限をもっているのか…
でも、私も感謝しなきゃな
こんな素敵な班に配属されたんだから
オススメ…？結局、いつもの→←微笑みの王子は敵に回してはいけない人
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作者名：二葉(ふたば) | 作成日時：2018年2月16日 23時
