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「……え、誰?笑」
「は?」
「めっっちゃ素直じゃん。笑」
「…………うるさいな。」
わざとらしく目を見開くひーから、
顔を背ければ
「あは、笑
ねぇ、可愛い。」
覗き込まれた。
嬉しそうな彼に。
「……うるさい、ほんと。」
「いひひ。笑」
「…………っていうか、カズは?」
「ふ、笑
え、今?笑」
「いや、あれ?ってか、なんで、カズ……?」
そういや、なんで、カズと、ひー ?
「あはは、笑
ねぇ、なに?
めっっちゃ可愛いんだけど。」
「うるさいな!ひーのクセに!」
「くはは、笑
カズさんは、たまに俺のトレーナーしてくれてんの。」
「え?トレーナー?…あぁ…ジム……」
「……この前、ジム、来てたでしょ?」
「え……なんで……」
「……いた。俺。あそこ。」
………ウソ………
「……顔は、見えなかったんだけど……」
ひーの右手が私の左耳に伸びてきて
「……、…」
すっ、と、そこに、私の髪をかけた。
「こうやって、髪、かけた時
チラッと見えたんだ。
……これ。」
耳の後ろ、ハートのタトゥーを、トントンとされた。
その仕草にも、どくん、と心臓が跳ねる。
思わず、上げた視線。
目が合えば、ふわりと微笑んできた。
「……、…」
絶対、顔、紅い。
なに、紅くなってんだ、私…
「………ほんと、素直じゃん。
どうしたの?笑」
「……うるさいんだけど。ひーのクセに。」
「あは、笑」
「……っ、…」
グッと、引かれた腕。
気付けば、懐かしい彼の温もりの中にいた。
「………可愛い。」
「……うるさい」
あの頃と、逆転してる……
なんか、すっごい、悔しいけど……
「…………」
すっごい……きゅん、とするのは、なに?
そっと、その大きな背中に触れれば
ぎゅっと力を込めて抱きしめ直された。
「……あぁ。……いる。」
「え?」
「……ここに……いる……」
私よりも30cmは高い位置にいるのに、
彼の顔が、私の首筋に埋まった。
「……ひー……くすぐったい…」
「…………やだ。」
「え?」
「……離れらんない。」
「………、…」
………大人の色気を纏ったくせに、
結局あの頃のまま、可愛いって、なんなの?

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り(プロフ) - 更新ありがとうございます‼︎そして第二章完結おめでとうございます‼︎お互いがお互い同じこと思ってて相思相愛で最高ですね👍なんだろ結婚して幸せな家庭築きそう🤭次の章待ってます‼︎ (10月27日 7時) (レス) @page49 id: a441bde7f5 (このIDを非表示/違反報告)
HANA*(プロフ) - くま。さん» 第2章、楽しんで頂けていたでしょうか?💛次で最終章でございます✨2人の未来の行く末は……🧐💛最後まで見守って下さいませ💛 (10月26日 18時) (レス) id: 67caeefff0 (このIDを非表示/違反報告)
くま。(プロフ) - あっという間に第二章が終わってしまいました🙄 やっと彼女を捕まえた💛くん、幸せを知った夢主ちゃん、ここまで暖かい雰囲気しかないがためにこれからどんなことが起こってしまうのか楽しみであり、とても不安です。応援しています! (10月26日 8時) (レス) @page49 id: bbb63e2efd (このIDを非表示/違反報告)
HANA*(プロフ) - りこさん» ただただ、そんなおデートがしたくって🤤🤣あたくしの願望でございました🤣💛 必ず登場させたくなってしまう🌹サマでした🤣 (10月25日 17時) (レス) id: 67caeefff0 (このIDを非表示/違反報告)
HANA*(プロフ) - りさん» 必ずどこかに登場🌹サマ 🤣笑 さてさて、物語はもう少し続きますよー💛 (10月25日 17時) (レス) id: 67caeefff0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HANA* | 作成日時:2024年10月14日 16時