そばにいてね。【2】 (ページ5)

今日:2 hit、昨日:37 hit、合計:257,927 hit

mm×iw ページ5

今日の天気は雨。偏頭痛持ちのメンバーもいるし、天気も相まってこういう日は空気がどんよりしがち。

楽屋入りした瞬間から同じ楽屋の翔太が沈んでて可哀想。今日は偏頭痛が酷い日で薬もあまり効かないみたい。収録はやるって言い張って折れないから、なんかあったらすぐ言うこととメンバーやスタッフさんたちにも不調は伝えた上での収録って条件を付けたら渋々頷いてくれた。

収録のときは、割と気をつけて全員を見ているつもり。だけど今日は翔太がダウンしてるのもあって、休憩の度に自然と翔太の方に目がいってしまう。パッと見れば、椅子に座ったまま俯く翔太と、隣で背中に手を置いて屈む目黒がいた。

目黒は人の異変にすぐ気づく上に気づいたら絶対声を掛けるし、こうやって誰かがダウンしたら率先して声を掛けにいってる。

あんまり複数人で群がってもな、と思って今日は目黒以外だと遠くからそっと見守ってる人が多い。

何か話してるふたりの所へ、俺も足を向ける。

「翔太どう？」

「喋るの、ちょっとしんどそうで」

「……いや、やるけどね？照明、眩しくて」

「そっか、そうだよな…止めて欲しいタイミングとかあったらいつでも合図送れよ？」

「……ん、たすかる」

「目黒もちょっと休憩しな」

「っす」

なんとなく気になって、目黒を目で追ってみる。後ろ姿から元気がなさそうな感じがした。

そのまま自席に着いた目黒は水を飲んだあと隣の佐久間となにか話してる。

やっぱり気のせいか、それとも疲れてるだけなのかな、と気に留めないことにした。