Mirror. (ページ3)

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知らない子3 ページ3

また会ったら名前聞かなくちゃ。

と思っていたのに

会社や練習で彼に会う事はなかった。

家が近くて寮住まいじゃない可能性もあるし

最近入社したから知らないという可能性もある。

それでもきっと彼は自分と同じ練習生なんだから

そのうち会えるさ。

ダンスを教えてくれた彼に

やたらもう一度会いたい気がしてる。

jm「ヒョンまだ居残りするんですか？」

jn「うん。少しだけやるよ」

jm「俺は先に帰りますね」

一緒に練習してたジミンが先に帰って数分後。

音楽にかき消されたのか

ドアが開く音に気が付かなかったけど

名前も知らない彼が

俺のダンスを後ろから見て頷いてた。

「うーん。もう少し自然にできたらなあ。
もっと余計なチカラを抜いて」

今日もダンスを教えてくれるらしい。

正直言ってダンスセンスがあるとは自分でも思ってない。

だからこそ、頭の中で理解しにくいし

頭で理解したところで体はついてこない。

jn「チカラを抜くなんて無理だよ」

「抜くとこで抜く。
キメるとこはキメる」

こんな風に、と言われても

そんな事できないからこの時間にここに居るんだろ？

なんて、つい言いたくなるけどさ。

jn「ちょっと休憩！」

嫌になってきて彼にそう言うと

ニコッと笑ってくれた。

そしたら不思議と

レモンでも噛んだみたいにスッキリした気分。

jn「ところで君は誰なの？
いや、いきなり現れて教えてくれるから」

ついに切り出したこの話題。

笑いながら言うと

彼もまた、同じように笑ってる。

「まだ名前言ってなかったっけㅋㅋ
僕はハン・A」

jn「Aか。
俺はソクジンていうよ」

「よろしくソクジンさん」

散々今までタメ口だったくせに

急にソクジンさんだなんて。

おかしな子だな。

けどAの笑顔が可愛いから

たぶん年下なんだろうけど

タメ口でもかまわないと思った。