Mirror. (ページ15)

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ソクジンside

オーディション終わりで

周りの練習生は「やっと終わった！」と

ご飯を食べに行ったりしていたけど

俺とホソクは練習室の鏡を見ている。

hs「ほら。
これと同じです」

ホソクがポケットから出したのは

俺が持ってるキーホルダーと同じ。

思えばAとは

深夜の練習室でしか会えなかった。

鏡越しにAを見ることが多くて

初めて出会ったあの日も

その次の日も

Aが

ドアを開けて入ってきた音が聞こえなかったのは

Aが “初めからここに居たから” だ。

jn「ほとんど毎日ここで2人で練習してたんだ。
本当だよ」

hs「A…っ
なんで、なんで俺には姿を見せてくれないの？」

ホソクはAに会いたいのに

どうして俺だったんだろう。

どうして親友だったホソクじゃなかった？

jn「また出てきてくれるんじゃないか？」

hs「会いたいよ…A…」

簡単にまた会えると思ってた。

でもこの練習室には今

俺とホソクだけで

会いたいと願っても

出てきてと祈っても

Aは姿を現さなかった。

俺の下手くそな慰めは

ホソクにとって何にもならないと分かってる。

だからとても悲しかった。