Mirror. (ページ2)

今日:7 hit、昨日:7 hit、合計:9,267 hit

知らない子2 ページ2

jn「うわぁっ！？」

「ごめん驚かせた？
いや、さっきからずっと間違えてるから
気になって声かけちゃった」

この時間に居残り練習しているのは

俺だけだと思ってた。

だけどよく考えてみたら

必死に皆んなデビューを目指しているのに

俺と同じくこっそり

月末評価の練習をしてる人が居てもおかしくないか。

「さっき重心がこうだったけど反対。
フラフラするでしょ？」

汗でオデコに張り付いた前髪も気にせず

教えてもらった通りに踊ってみる。

jn「こう？」

「うーん…足はそうなんだけど…
もう少しこういう風に動いてみて」

jn「合ってる？」

「そうそう。
ほら、さっきよりカッコよく踊れるでしょ？」

jn「ホントだ」

細かくダンスを教えてくれて

せっかく教えてくれてるから集中して身につけていく。

ずっと

それで、君は誰なんだ？と聞きたいけれど

あまりに熱心に教えてくれるから聞くタイミングがなくなった。

「うん、最初よりすごく良くなった。
僕は帰るけど君はどうする？」

jn「んー、あと少ししたら帰るよ」

「そっか。
それじゃあお先に。お疲れ様」

jn「教えてくれてありがとう」

笑って手を振りながら去って行った。

パタンと閉まる練習室の扉。

それで、あの子は誰だったんだろう？