僕等のシェアハウス (ページ8)

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IN

ギシギシ音がする階段を降りると

ドアの隙間から

誰かがリビングに座ってるのが見えた。

IN「Aヌナ…？」

「ヌナ？」

IN「あ！ヌナ…って呼んでいいですか？」

思わずヌナ呼びしちゃったけど

Aヌナは人懐っこい笑顔で

「好きに呼んでよ」って言ってくれた。

オーバーサイズの黒いTシャツには

可愛い猫のイラストが書いてある。

ヌナはこういう可愛いのが好きなのかな。

IN「ヌナ、ご飯食べましたか？」

「朝は食べない派なんだ〜」

IN「そうですか、、」

沈黙が怖くて少し話しかけてみるけど

Aヌナはなんていうか…

前からここに住んでる？ってくらい

まったりと牛乳を飲んでる。

IN「あの部屋、1番狭いし壁に穴は空いてるし
もし嫌なら俺の部屋と交換しますか？」

「大丈夫だよ。
ジョンインは優しくて良い子だねぇ」

前髪を撫でられて、ヌナと少し近くなる距離。

石鹸みたいないい匂い…

俺達の男くさいこの家で初めて嗅ぐ香りだ

なんて、

朝から少しロマンチックな気分になれたのに

サイヤ人みたいな髪をしたヒョンジニヒョンが

ゾンビみたいに「うぉぉ」って言って2階から降りてきた。

IN「あ、ヒョンを起こすの忘れてた」

HJ「遅刻する遅刻する遅刻する」

「毎日アレなの？」

IN「今から戦争が始まります」

CB「俺の靴下どこだ！」

FL「あ！シャワー先越された！」

SM「俺のネクタイ知らない？」

LK「歯磨き粉使い切ったヤツ誰だ！
新しいの出しておけよ！」

ドタドタと男たちが走り回って

狭い廊下を何度もすれ違ったり

文句を言ったりもして。

ああ、俺はヒョン達が恥ずかしいよ…！

IN「はは、、騒がしいでしょ？」

「実家とそう変わらないよ」

Aヌナは男兄弟の真ん中だそうだ。

俺がヌナの兄弟なら

男だらけのこんなとこ住まわせない。

CB「あ、ヌナおはようございます」

「おはよう。
穴あき靴下って高校生の流行りなの？」

CB「あっ…！////」

「チャンビニかわいい〜」

CB「マトモな靴下はないのかよ！///」

「まぢウケる」

女の人がいるからって

少しは日常がマシになるかと思ったけど

そうは上手くいかないみたいだね。