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「…んだよ、それ」

「…ぇ、?」

「…あのさぁ、おれが幸せじゃないって言ったらお前どうすんの?またおれと付き合って、一緒に暮らして、おれのために飯作って待っててくれんの?なあ、A、期待させんの、もうやめてくれよ、まじでほんと…」




そう一息で言って、

はぁ、と息を吐き、

傷んでしまった髪を

くしゃくしゃと掻き回したその人は、

乱れた前髪の隙間から、

わたしを見て言う。





「おれさぁ、幸せだけど幸せじゃないよ。疲れて家帰っても好きな女はいねぇし、当たり前だけどおれ好みの飯もないし。この間なんか、楽屋で昼寝してたら寝言でお前のこと呼んでたって言われるし。なぁ、どうしてくれんの。おれさぁ、お前が思ってる以上にお前のこと好きなんだけど」

「っ、だって、…」

「だってもくそもねぇから。おれのためとか思って別れようって言ったなら、それ取り消して。おれのこと思うなら、今すぐおれと付き合って、おれと一緒に住むって言って、おれのこと好きだって言って、おれに甘やかされて、おれに抱かれて。じゃなきゃ、おれおまえのこと嫌いになる」




もう一度、

なぁ、どうしてくれんの、

と言った声は切なく、掠れていて、

わたしをちらっと見やったその目には

うっすらと涙が浮かんでいた。




その人はいつも、

そうやってわたしを苦しめて、

責任を取る、と言う名目で

わたしを

甘すぎるキスで溶かしてしまう。




それこそ無責任だと

一度は噛み付いたけど、

わたしを愛して、

ただ純粋に好きだと言ってくれる人を

失ってしまうのが怖くて、

それ以降一度も咎めたことはなかった。






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作者名:あやめ | 作成日時:2020年11月24日 22時

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