#84 道 ページ34
長尾side
って言われて電話をかけたんやけど
でえへんくて
そのまま解散して
まだ夕方やったから
Aちゃんとの思い出の場所
桜一本道 を歩く
今は桜なんて咲いてないけど
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あるとき
桜「謙杜」
長尾「Aちゃん！」
桜が満開な頃
俺らは一緒に帰って
桜「桜綺麗やな〜」
長尾「な〜」
長尾「Aちゃん」
桜「ん？」
ある1つの約束をした
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そんなことを思い出して
スマホがバイブしたのを感じ
名前を見ると
長尾「やったぁ」
思わず声出してもうた
長尾「あっもしもし？Aちゃん」
桜「謙杜」
長尾「今な桜並木のとこ歩いてんで」
桜「桜やなくても綺麗やろ」
長尾「桜が魅力的やな」
桜...ってな言い換えれば
桜Aは魅力的、いなきゃいけない存在
長尾「...Aちゃん約束覚えてる？」
桜「...しんどなったら空見て名前呼ぶ、やろ？」
長尾「桜A、桜A、桜A」
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桜並木の道を通った昔
その日ちょうど
別々やけどドラマが決まったことを知って
その数日前に8人でドラマを撮り終えたばかりやったな
Aちゃんの「がんばろうね」の言葉が
なんかモヤモヤして、
乗り越えられるように
約束を交わした
ーーーーーーー
Aちゃんは悲しそうに
寂しそうに俺の名前を3回呼んだ
長尾「会いたい」
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作者名：なす | 作成日時：2023年2月6日 22時
