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何時からだったかな。
今迄は精神的苦痛だけで、物理的に何かをされていた訳では無かった。
『い………ッ!』
台本や企画書にカッターの刃が挟まれていたり、他のグループが沢山集まる音楽番組で私服が破れていたり、私が着替える更衣室に鍵がかかって出られない事が増えた。
常備している絆創膏を取り出し、もう指はボロボロだ。
慎「はあ……、何なの、其の指」
『あ…、ごめん、切っちゃって、』
慎「プロ意識、無いんじゃない」
慎太郎くんにそう冷たく言われて、そうとしか言えなかった。
私がもっと、気をつけたら良いだけの話。
なのに、心に重く伸し掛かる此れはなんなんだろう。
「如何したの、其の指」
『…何でもないよ、紙で切っちゃった、』
「そっか…何か有ったら、言いなよ」
最近過激だから、と私の頭に触れた其の手に、どれ程安心しているか彼は知らないだろう。
何時も助けに来てくれるのは、北斗くんだった。
私服が破かれている時は北斗くんが服を貸してくれた。
閉じ込められてしまった時は北斗くんが見つけ出してくれた。
私は何故北斗くんが、都合良く現れるのか。
そんな単純な事を考える事も無いくらい、私は北斗くんを心の拠り所にしていたんだ。
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ほ - 大事な試験があったのでTwitterログアウトしてたんですけどにその間燐さんがいなくなっててとても寂しいです(T_T)燐さんがいないTLは物足りない…今でも燐さんのお話が1番大好きです(T_T) (12月29日 1時) (レス) id: 0eb4c93d38 (このIDを非表示/違反報告)
らん - とても楽しく読ませて頂いてます!Twitterの方なのですが、教えていただくことは可能でしょうか、?この作品もとっても面白かったです! (12月11日 20時) (レス) id: 9d7b3667bf (このIDを非表示/違反報告)
燐(プロフ) - 瑠夏さん» 嬉しいコメントありがとうございます…!終始暗いお話でしたが、楽しんでいただけて嬉しいです! (12月7日 17時) (レス) id: 6bdcff6902 (このIDを非表示/違反報告)
瑠夏 - それはまるで蛇のようで、とても興味深い作品でした。とても面白かったです。 (12月7日 15時) (レス) id: 159c0c1844 (このIDを非表示/違反報告)
瑠夏 - どのような結末になるのか考えています…!これからも燐さんのことを応援しています! (12月4日 14時) (レス) id: a1493b1ce1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kayu x他1人 | 作成日時:2020年12月3日 10時