ふぇいくかっぷる。《Ryohei.A》 (ページ24)

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あ「それが全然覚えてないの…」

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あの泥酔事件から数日後。今日は仕事がオフ。

たまたま休みが合った前の会社の同期咲とランチ兼近況報告会。

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咲「本当に覚えてないの？！」

あ「う、ん。でも彼が言うには…」

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アレから明けて次の日。

お酒を飲みすぎたせいだろう。その日は、本当に頭痛がひどかった。

だけど、昨日のことなんて全然思い出せない。

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彼からの『大丈夫だった？』というメールに

気付いたのも、目覚めてからすぐのことで…

大丈夫だった？とは？

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…私、帰って来てすぐ爆睡しちゃったんだ。

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あ『おはようござい、ます…』

宮『おはよう。あれ、昨日もその服着てなかった？』

鋭い。鋭すぎる宮舘さん…！

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あ『同じ服2着持ってて。たまたま、ですよ…？』

宮『へえ。なるほど。てっきり朝帰りかと』

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朝帰り？！…な訳ないじゃん！

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今日は寝坊しちゃったからそのまま同じ服装で来た。

さっとシャワーを浴びて来たから髪の毛も乾かす時間もなく、お陰で髪の毛はボサボサ。

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ひとまず、昨日のことなんも覚えてないから教えて欲しい。

私、もしかしてなんかやらかした…？

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阿『おはよ、Aちゃん。この資料、読んでおいてもらえる？よろしく、ね』

あ『っ、！おはようござい、ます』

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ぐしゃっとなっている髪の毛を整えていると、後ろから声がかかる。

びっくりして立ち上がると、手のひらに大量の資料が乗った。

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あ『あ、の…阿部さん。私、昨日…』

彼にしか聞こえないように小声で呟く。

すると、彼は深く考えた後、右の口角を怪しく上げて…

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『昨日のAすっごかったよ？…それはもう積極的で…』

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真相を突き止めようとしたのも束の間。

そのまま上司に呼ばれて去って行ってしまった彼。

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咲「ヤッバ！！何、それ！！」

あ「意味分からないでしょ？本当に…」

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もしかしてAが覚えてないだけで、本当に彼と？なんて咲が言う。

やめてよ。そしたら本当に宮舘さんの言う通りじゃない…

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未だこの謎は解明できてないん…だよな。

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