因果応報 (ページ37)

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桃Side

「おいふっか！そうじゃないって今言ったばっかだろ！集中しろよ！」

ステージ上に照の怒号が響く。

「ごめんっ…」

「目黒が痛いの我慢してやってるんだから長引かせんなよ！」

どう考えてもふっかの様子がおかしい。

それはきっと照も感じているんだろうけど、
そこはリーダーとしてあえて厳しく注意をしてる。

「ふっかさん…」

そんな二人の様子を不安げに見つめるのは康二で、
自分が怒られているかのようにぷるぷると震えていた。

「大丈夫だから康二。大丈夫…」

「うん…」

さっき車に乗る前に二人で話していたことが原因なのかなとは
思ったけど二人の問題だから変に首を突っ込みたくはない。

そう思って話し掛けるのはやめた。

「ねぇ照、」

「ん？」

リハ終わり、一目散に照の元へ行き声を掛ける。

「今日ふっかおかしかったよね？ちょっとさ、ご飯でも誘って話してみてくれない？」

「お前が誘えば良いじゃん。」

「…っ」

おっしゃる通りでぐうの音も出ない。

「何企んでんのお前。」

メンバーに隠し事をするのはどうやら無理らしい。

照の鋭い視線に観念して全て白状することにした。

「康二からふっかを遠ざけてほしい。今日だけで良いから」

「は？」

「康二を借りたい。…めめの為に」

ぴくり、照の眉が動く。

「お願い…」

「目黒の為って何でまた…」

「もう見てられないんだよ。思い出してほしい」

「…思い出してどうすんの。」

「それは…」

照の問い掛けには答えられなかった。

どうする？…どうしたいんだろう、俺

「ふっかはどうなるんだよ…」

「でも思い出しても康二はふっかを選ぶかもしれないじゃん！」

「…………それ、本当に言ってる？」

照が真っ直ぐに俺を捕えた…

「…っ」

その言葉には何も返せなかった…。

「悪いけど俺はふっかの味方をしたい。」

「今日だけ！今日だけだから！別に一緒にご飯行ったくらいで思い出すわけでもないじゃん！だからお願い照…！」

「…」

「ふっかだけじゃなくて俺だって康二が好きなんだよ!?」

「…っ」

「そんな俺が頼んでるの！めめの為に！」

ねぇ照、お願い。

めめじゃなくてライバルの為に
必死になってる可哀想な俺の為だと思ってよ…

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