検索窓
今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:260,811 hit

-14- ページ14

黒Side


もし、これが逆だったら…?

俺じゃなくて失恋した仲間を優先した挙句、
酒に溺れてその仲間に少し魅力を感じて、
意中の人の代わりとしてその仲間を抱いたら…?

そんなの、耐えられない…っ

だから、ちゃんと謝ろうと思った。

康二は何も覚えてないけど、
ちゃんと一から説明して。

付き合ってたってことも、
浮気したってことも、
全部ちゃんと説明して謝ろうと思った。

許してもらえるまで、
いいや…許さなくたっていい。

ただ康二が全部を思い出してくれるまで、
俺がずっとそばにいようって、
本当に思ってた。

でも…


―ガチャッ


「これから言うこと、ふっかさんとメンバーを裏切ることになるかもしれんけど…。俺、ふっかさんが好き…」

「えっ…」


もう遅かった…

謝ろうと思って楽屋のドアを開くと、
聞いたことのあるような言葉で俺以外の人を好きだと言う康二がいて、
言葉が出なかった…


「俺と付き合おう。」

「俺でええの…?」

「ん。悪いけど俺、お前のこと離すつもりないから」

「俺、めちゃくちゃ嫉妬深いで?めんどくさいし…」

「お前に嫉妬されんの、普通に可愛いんだけど。」

「あぅぅ…」

「あと俺もお前のことになったら余裕ねぇから。」


抱き締められて恥ずかしそうに、
でも嬉しそうにしているその顔は、
以前俺がよく見ていた表情で…

今の康二が好きなのは本当にふっかさんなんだと気付いてしまい、
頭がおかしくなりそうだった


「康二おめでと〜!でもふっかだけじゃなくて佐久間さんにも構ってね!」

「幸せになるんだよ。」

「…休日はお前らの邪魔するからよろしく」

「こら翔太くん!でもほんとおめでとう康二くん!泣かされたら俺んとこおいで!」


絶望を味わっている俺なんて見えていないかのように
次々と康二に掛けられる明るい声たちに吐き気すら覚えた…。


「ありがとう皆…。でも何か恥ずいな…えへへ///」

「…そんな可愛い顔、俺だけに見せて?」

「へっ…?」

「おまっ…!そんな独占欲強いの!?」

「だから言ってんじゃん。康二のことになると余裕ないって…」

「逆に今までよく我慢してたなお前…」


俺のことなんて無視して、
康二を独占しているふっかさんから、
俺は康二を奪い返せる日が来るのだろうか…

もう康二の中に俺はいないのに、
ただひたすらそんなことを考えた



-15-→←-13-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (258 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
830人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

真夏野スピカ(プロフ) - なさん» パス外しました! (2020年12月14日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - ともぴーさん» パス外しました! (2020年12月14日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - かおりさん» パス外しました! (2020年12月14日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 真夏野スピカさん» そうなんですね!更新楽しみにしてます。 (2020年12月13日 20時) (レス) id: 67c533f73c (このIDを非表示/違反報告)
ともぴー(プロフ) - そうでしたか!更新楽しみに待ってます。 (2020年12月13日 19時) (レス) id: e72f97e6fc (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:真夏野スピカ | 作成日時:2020年11月10日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。