幼馴染でアイドルの君と､【無限大・緑】

幼馴染の君へ、私から。 ページ4

小さい頃の私は、今よりも人付き合いが苦手で、ずっと一人でいた。

自分の思っていることを口に出すことも苦手で、嫌がらせをされても反応することは無かった。

人前で泣いてしまうと、周りに迷惑をかけてしまうし、面白がられる。
そう思っていたから、余計に人前で泣いたりするなんて行為はしなかった。


両親に心配はかけたくなくて、家に帰る前に公園の遊具のなかで一人泣いていた。

ずっとそんな日々を送っていた。
そんな私を、忠義くんが見つけてくれた。


笑うことが苦手だった私に、楽しさを教えてくれた。

1人で泣くことしか出来ない私に、自分の隣で泣いてもいいと教えてくれた。

暗い遊具の中から、明るい夕日の中に連れ出してくれた。


忠義くんがみつけてくれたあの日、私は泣きながら家に帰った。
両親は驚いていたけれど、隣で手を握っていてくれていた忠義くんを見て｢ありがとう｣と言っていた。


私が泣けないことを知っていたんだと今になって思う。


忠義くんはあの日からずっと、大人になった今でも変わらずに隣にいてくれる。

1度逃げてしまったけれど、これは、とても感謝していることで。



｢忠義くん｣

｢ん？なんかあった？？｣

｢いつも、隣にいてくれてありがとう。忠義くんがいてくれて、よかった｣


これからも、泣いてしまうかもしれない。
迷惑をかけてしまうかもしれない。

それでも、


｢これからも、よろしくお願いします｣


君の隣にいて、一緒に笑うことを許してね。


・


｢って照れながら笑顔で言われたんやけど、俺の幼馴染可愛すぎん？？？｣

｢お前それ何回話してんねん。今日だけで5回は聞いたわ｣

｢みんな冷たない？？？Aに言いつけるわ｣

｢Aちゃん困るからやめときや.......｣

｢気安くAちゃんって呼ばんとって！！！俺のやから！！！｣


｢お前は幼馴染のなんなん？｣

｢俺はAのなにかって、幼馴染やろ｣


幼馴染って関係は変えられない。

いつか、今の関係を変える日が来るとしても、幼馴染であることは事実だから。

けれど。
そんなこと関係なしに、俺の隣で笑っていてほしい。
俺はもう、Aを手放す気なんてないんやから。

これからも、君の隣にいるのは俺だけでいい。
ずっと。この先も、ずっと。

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感謝を伝える彼女と、それを楽屋で自慢してくる彼です。
最後が会話文ばかりで説明不足になって申し訳ないです……

幼馴染の君と、私の朝。→←アイドルの彼と、ファンの声。

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