First Love. １【白】 (ページ45)

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４５.◎ ページ45

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『ねー、俺なんか怒られることしたっけ？』

　
「へ？怒ってないけど」

　
　
『じゃあ呼び出しといて一言も話さないこの感じなんなんだよ』

　
「だってさぁ…、」

　

　

　

いつもの癖で翔太を呼び出してしまったけど
こないだの事を思い出すと
彼にどう切り出していいのか迷っていて

ラウールくんから映画に誘われました、と言いたいんだけど

　

　

　

　

「じゃあ怒んないで聞いてくれる？」

　
『え、何？何？怖！やだ！』

　
「まだ何にも言ってないよ」

『もしかしてラウールと付き合った？！』

　
「は？違うってば」

　

　

　

　

　
私の話を全く聞かず勝手に怖がっている翔太

　

　

しかも私が言おうとしたことより随分と大きな想像をして…(笑)

　

　

　

　

　
　

「あのね、ラウールくんに映画行こうって言われたの」

　

『やっぱラウールの話じゃん』

　
「だからどうしようかなって」

　
　
『あいつ意外とくるタイプだったんだな…』

　
　
「聞いてます？」

　

　

　

　

彼はわざとらしく、うーん。と大きい声で言いながら
真剣に悩んでる素振りを見せた

　

　

　

　

　

『Aは行きたいの？』

　
「私？」

　

　

　

　

　
私は…、

　

　

　

　

「行ってもいいかなって」

　
『うーわ、めっちゃ上から』

　
「違うそういうわけじゃなくて」

　

　

　

　

　
だってこれって、もし行ったら少なからず期待させちゃうかもしれないし
だから軽々しく行っていいものなのかなって

　

　
ラウールくんの事を嫌いとか全然そういうんじゃないんだけど

　

　

やっぱり高校生だし…、
　

　

　

　

　

　
　

　
　
『お前、もしかしてさ

　ラウールくん私の事好きになってる～？
　じゃあ同じ気持ちで行かないと失礼かしらぁ？
　告られたりしたらどうしましょう～？

　とか考えてんだろ』

　
　
「それなに？私？」

　

　

誰の真似かわからないような乙女口調で一人芝居をした彼に一応確認をした

　
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