First Love. １【白】 (ページ31)

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３１.◎ ページ31

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ラウールくん達と別れた帰り道は
翔太への説教ロードとなった

　

　

　
　

　

　

「本当にあなた連れてこなきゃよかったわ」

　

『やっぱ高校生、まだまだ子供だなー！
　あんくらいで簡単に怯んでたもん』
　

　
「別にあの子を審査してなんて言ってないし」

　
『いーや！どういうつもりか俺の審査が必要だった』
　

　
「何で翔太の審査がいるのよ」
　

　
『何でじゃねーよ必要だろ』

　

　

　

　

　
　

　

　
今日のその格好でキレている彼は
いつにも増して輩感がすごい

　
　

　
私の方が怒ってるはずなのに
何でいつの間にかこっちが怒られてるの？

　

　

　

　

　

　
「でも、最後のあれはマジで空気おかしくしたからね」

　
『だってAの事好きかもしんないじゃん
　だからどういう反応すっかなーって』

　

　

　

　

　
目黒くんの質問に対して翔太があんな事を言った時の
ラウールくんの何とも言えない顔

　

　

キュッと結ばれた口に
眉間にシワ寄せてグッと開いた大きな目
パチパチと瞬きを繰り返したあの表情を
何故か忘れられない

　

　

　

　

大人のバカな部分を目の当たりにさせちゃったって
反省しなきゃな

　

　

　

一方、質問した目黒くんのほうは一切反応してなくて
なんだこの子は？って思っちゃったけど(笑)

　

　

　

　

『ま、お礼して貰ったわけだし
　厄介な問題クリア出来て良かったな』

　

　

　

　

　
そう

ラウールくんはあの後
本当にお礼という事でちゃんと私の分も払ってくれた
　

　

高校生に払わせるなんてさすがにダメかなと思ったけど
彼は頑なに払わせてくれず

　

　

　

いっそのこと全員分翔太に払わせれば良かった(笑)

　

　

　

帰ったらちゃんとお礼のメッセージしないと
　

　

　
　

　

『この後どうする？』

　
「帰るよ」

　
『えー！せっかくの休みなのに』
　

　
「だからさ、その格好で一緒に歩きたくないって
　言ってんでしょ」

　
『これからは大人の時間じゃん』

　
　
「それ着替えてから言って、じゃあね」

　

　

　

　

　
わーわー、騒ぎ立てている彼の言葉は今日は無視して
私はまっすぐ家に帰った

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