189:先々週の金曜日 ページ29
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「なあ、訊きたいことがあるんだけど」
「何？」
首に埋めていた顔を上げて、下から櫻井を見つめる。悔しいほどかっこいい顔が視界いっぱいに広がる。
あーかっこいいな。好き。いくら見ても見惚れる。
「二宮と何があった？」
「え、」
「答えて欲しい」
呑気に櫻井に見惚れていれば、険しい顔つきの櫻井が私を見据えていた。
ついでに、ついさっきまで蕩けそうなほど優しい声だったのに、怒りを含んだような声色に変わっていた。
…そうだ、さっきは感情的になっていたから、二宮くんとのことは何も話さなかった。
どこから話せばいいのだろう。いや、正直に話すべきなのか、というのも考えどころだ。
だって、キス…されたこと、とか。バカ正直に言えないでしょ。言えるわけない。
言ったらどうなる？…だめだ、想像もしたくない。
「…二宮くんに、告白された」
櫻井の肩に回していた腕を離し、櫻井から距離を取って口を開けた。
今更二宮くんに告白されたことを誤魔化しても意味はない。
「いつ？」
「えっと…先々週の金曜日、だったかな」
二宮くんに告白をされたのは、先々週の金曜日。二宮くんの23歳の誕生日の日だった。
ご飯に行くことになって、その帰りに告白をされた。
「その日二宮くん誕生日だからって、ご飯に行ったんだけど、その帰りに…」
“先輩が好きだからですよ”
二宮くんは少しも濁すことなく、ストレートに気持ちを言葉に乗せてぶつけてきた。
「はっ？また二宮と飯行ってたのかよ」
「ごめん、でも誕生日だっていうから断れなくて…」
「誕生日？知らねぇよ、ハッキリ断れ」
「…っていうか、翔だって課長とご飯行くって嘘ついてたじゃん！」
「それ嘘じゃねぇけど？」
「え？嘘でしょ！？課長とご飯行ったの！？」
「ああ、まあ色々話があって…仕事のことで」
絶対嘘だと思っていた。櫻井が二人きりで課長とご飯に行くなんて珍しいにも程があったから。
だって櫻井って課長のことすごい嫌いじゃん。
寂しい独身男、とか、クソ上司、とか裏でめちゃくちゃにいつも言っていた。
「何の話？」
「だから仕事の話だって」
「信じられない…」
「課長に聞いてみろよ。嘘じゃねぇから」
疑わしい出来事をすんなりと受け入れられないけれど、櫻井の反応からして嘘ではないのかもしれない。
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妃紀(プロフ) - ともさん» コメントありがとうございます♪おそらく櫻井は好き過ぎて堪らない彼女に指一本触れさせたくないと思ってると思います(笑)6章も読んでくださると嬉しいですー！ (2019年10月22日 22時) (
レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - キスとハグだけ？私も翔さんと一緒で〜許せないかも(￣▽￣;)触られるだけでやっぱり嫌だ！私の愛も翔さん並に重いのかも(笑) (2019年10月19日 19時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
妃紀(プロフ) - 結城さん» やっと！仲直りしてくれました〜！本当にすれ違いが酷くて、ここまで辿り着くのに時間がかかりましたね(笑)今後も楽しんで頂けるように頑張ります(*´ω｀) (2019年6月23日 23時) (レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
妃紀(プロフ) - みかぽさん» みかぽさん！お久しぶりです！コメントありがとうございます♪やっと仲直りしてくれましたよ〜！イチャコラして欲しいですね(´艸｀*) 二宮くんの気持ちを考えると切ないですが、きっと誰か素敵な人が現れるはずです…！更新頑張りますね♪ (2019年6月23日 23時) (レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - 仲直りきたー！ありがとうございます(;_;)この瞬間を待ってました(〃ω〃) (2019年5月21日 8時) (レス) id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃紀
| 作成日時：2019年2月11日 21時
