【言葉のいらない瞬間】 (ページ25)

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*022 坂本side ページ25

いや、さっきのなし！少し微妙な空気だから何事も無かったことにしようと必死だったのだろう「ご飯まだ」なんて思って無いくせに
反らしやがって
ばればれだよ

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それから一緒にご飯を食べた。
やっぱりコイツ普通にしてるつもりだろうけどなんか何かに怯えてる

茶碗や食器を片付けながら俺は岡田に言われたことを思い出した。
やっぱり放っておけない

坂本「岡田あ、泊まってもいいぞ、何か飯食ったら帰るのがめんどーになっちまった」

岡田も食べ終わり食器を片付けにきてこっちを見た

岡田「ええ？それいいの？まあくん…だって僕ら一応学年は違くても教師と生徒だよ、それに初対面だし…」

おいおい、言い出しっぺが今更言うかよ(笑)
でもそんな不安そうにしてたら放っとけないだろ
それに長野のことも気がかりだしな

坂本「泊まりなんて久々でなんかワクワクするじゃねぇか」

我ながら子供っぽい発言に苦笑した
だが、上には上がいた(笑)
その目の前のお子様は目をﾊﾟｯと輝かせて飛び付いてきた

岡田「まあくんありがとう良かった！じゃあねじゃあね寝る場所何だけど僕の部屋でいい？何時もはね、暗いところは一人じゃ嫌だから電気つけたまま寝てるんだ、けどまあくんがいてくれれば平気だと思うんだ、今夜はひろし遅いし、お願い、んな？な？」

甘えた声でもごもごといってきた。親戚の叔父さんのような気分だ…可愛いぞ岡田。
ああ、そういえばコイツ、長野ん家の前に捨てられてたって言ってたな。確かダンボールに入れられて…
そりゃ暗いところも駄目になるよな

坂本「ああ、ああ、わかったわかった。」

岡田の髪の毛をくしゃくしゃっとかき乱した。
岡田の表情も大分和らいだ気がした。

そして、この時は、あの不安や恐怖は、岡田が一人が怖いことなんだと勝手に思っていてもう1つの不安に気づけなかった

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AM3時52分

妙な音と妙な圧迫感から俺は目が覚めた。
右を見ると岡田が俺の布団の中にいて小刻みに震えていた。
俺は咄嗟に電気をつけた。
そして震えている岡田に目を向けようとしたら

―ｶﾞｼｬﾝ、ﾊﾞﾀﾝ、ｶﾞﾀﾝ…

部屋の外から色々なものが落ちたりぶつかったりする音が聞こえた。

俺は岡田の部屋から出ようした。

―ｯ!?

瞬間的に俺の腕が掴まれ布団の方に引きずりこまれた。
気づいたときには俺の腕や足が濡れていた。

坂本「おか…だ？」