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*017 剛side ページ20

健とこうしてファミレスで待っているのはさっき職員室で騒いだからだ
健はこっちを見て申し訳なさそうな顔をしている

森田「健、んな顔すんなよ。お前のせいじゃねぇし、俺も同じもの感じたぜ?モヤモヤ…みたいな、このまま放っておいたら後悔するって」

まあ、健程ではないけどな(笑)
コイツの勘といったら鋭いんだよな、いつも。
でも今回、今回は、俺でも思ったんだ…
だから、多分これを逃したら…

三宅「本当…?でもきっと井ノ原くん怒ってるよね、きっとお説教だよ」

確かにさっきの井ノ原くんには俺も驚いた。いつも温厚そうな顔をしているのに、あんなに真面目な顔して言うんだもん、俺ビビったわ…てか、俺呼び捨てしちゃったしー

森田「ああー拉致があかねぇーてかアイツ遅くね?自分で言って忘れてるんじゃないの?」



―カラン、コロン


「いらっしゃいませ 何名様ですか
あ、はい ではこちらへどうぞ」

細目のアイツが来た。
俺らが座っている席を見つけると真剣な顔してこっちへ向かってきた

ああこえー!
怒ってるよな…
あー!でも細目だからわかんねぇ!

俺ら二人の前に井ノ原くんは座った

井ノ原「悪ぃな、ちと遅くなった」

井ノ原くんは注文をしようとボタンを押した

―ピンポーン

その音に足早に定員が寄ってくる。

店員「ご注文お決まりでしょうか?」
井ノ原「ドリンクバー3つ…で いいな?」

俺たちはただ頷くことしか出来なかった。

井ノ原くんが席をたってドリンクバーに向かった。
俺たちもそのあとに慌てて続く

健なんか井ノ原くんを横目でチラチラ見るもんだからコップからオレンジジュースがはみ出てる。だけど、そういう俺もコーラの泡が手にかかっていた。

3人で席に戻ると、井ノ原くんが深いため息をついた。

井ノ原「剛、健…。」

井ノ原くんは俺たちを交互に見た。
喉の奥がゴクリとなる。
そして次に出た言葉が

井ノ原「覚悟は出来てるんだな?」

その言葉に思わず声が漏れた

森田「へ?」
井ノ原「だから、俺たちが今から知ろうとしてるのはもしかしたらパンドラの箱かも知れない。それでも知りたいんだろ?覚悟があるってことでいいんだよな?」

三宅「教えてくれるの?いいの?怒ってないの?」
井ノ原「ああ」
森田「え、だってお前、『駄目だ、見んな、二度と聞くな』って」
井ノ原「え?何が?…ああ!あれは此処(職員室)で聞くなってことだろ」

なんだ、そういうこと!?

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作者名:みりん | 作成日時:2016年8月27日 9時

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