。゜+゜。〇-Episode12：大波乱の宴-〇。゜+゜。 ページ23
.
沙耶「きっと、真斗の婚約者としてこの宴に参加だったら…もう少しシンプルなドレスだったのかな。真斗は『沙耶が選んでいいよ』と言う割には、私が選ぶものを『それは…』って拒否するんです。だから、結局…真斗の意見を尊重して物を選ぶようにしてた。いつの間にか…真斗に対しても、自分の本音を言えなくなってた…」
三好「そうだったんですね…」
沙耶「でも、優希さんも『沙耶が選んでいいよ』と言いますけど、絶対に肯定してくれます。甘やかしているわけじゃなくて、本気で私の意見を肯定してくれる。最初の頃は、お世辞なんじゃないか…とか思ったりしました。でも、今はそんなこと思ってません。本気で、私を大事にしてくれているって…伝わってくるんです」
三好「そうですね。優希様は、本当に沙耶様を大事にされています。それは、使用人の我々から見ても…充分伝わってきますから」
沙耶「私、この家に来て良かったです。凄く…幸せなんです」
実家にいた頃のつらい日々が、今では嘘のような日々になった
それは全部、和田の婚約者になったから
出会って4ヶ月だが、結婚を真剣に考えるくらいの関係になれた
願うのは、この幸せを誰にも邪魔されたくないことだけ…
三好「我々も、沙耶様が優希様の婚約者になってくれて嬉しいです。優希様も、幸せでしょうね」
沙耶「……何か、今日が結婚式みたいな会話しちゃいましたね。まだ、結婚するって決まったわけじゃないのに…」
三好「ふふふ、良いんですよ。結婚は、そんなに遠い未来の話じゃないでしょうし」
廊下で沙耶と三好の会話を聞いていた和田は、少し照れくさそうにしていた
和田「…」
浩大「良かったな、沙耶様の本音が聞けて」
和田「あぁ…。沙耶の幸せが、俺の幸せだ…。ちゃんと、沙耶が幸せを感じているなら…俺はそれだけで充分だ」
優しくドアをノックし、沙耶の部屋に入る
和田「沙耶、準備出来てる？」
沙耶「はい…！」
和田「…」
セットした髪を崩さないように、優しく沙耶の頭を撫でる
和田「そのドレスを選んで正解だったな。似合ってる」
沙耶「ありがとうございます…！」
和田「じゃあ、行こうか」
和田にエスコートされ、部屋を出る沙耶
そんな2人の様子を、優しい微笑みで見守る浩大
浩大「…」
三好「浩大さん、嬉しい光景ですね」
浩大「はい。和田と沙耶様が幸せになることが、和田一族みんなの幸せです。絶対に、幸せになってもらわないと」
.
。゜+゜。〇-Episode12：大波乱の宴-〇。゜+゜。→←。゜+゜。〇-Episode12：大波乱の宴-〇。゜+゜。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 26人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あきか
| 作成日時：2022年12月10日 0時
