名家の次期当主に溺愛されています-5- (ページ28)

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。゜+゜。〇-Episode10：初めてのプレゼント-〇。゜+゜。ページ28

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沙耶「急なお願いだったにも関わらず、引き受けてくれてありがとうございます」

拓音「大丈夫ですよ。ただ、お店の休憩時間で練習なので…そこまで長い時間を使うことは出来ないです。それに、数日後なんですよね？」

沙耶「はい…。婚約者として、情けない話ですが…」

拓音「でも、全く料理が出来ないってわけじゃないみたいですし。簡単な高級料理風のレシピがあるので、それを教えますね」

沙耶「はい！」

拓音が考えたレシピは、ハンバーグをメインとしたコース料理

少し手を加えるだけで、簡単に高級コース料理のような見栄えになる

拓音に教えてもらいながら、沙耶は順調に調理を進める

拓音「手つきがいいね。料理は得意ですか？」

沙耶「実家で、夕食の準備をしていた程度です。凄く得意ってわけではないですね…」

拓音「でも、手慣れている感じがします。コツさえ掴めば、すぐに覚えられそうですね」

沙耶「ありがとうございます…！」

この日は、メインのハンバーグと前菜の作り方を教えてもらった

沙耶が作った料理は、休憩中のシェフやホールスタッフたちに試食してもらった

沙耶「…」

シェフ「……うん、悪くないね」

沙耶「本当ですか…！？」

シェフ「婚約者さんへ振る舞うレベルとしては合格じゃないかな。練習初日にしては、上出来だ」

沙耶「ありがとうございます…！」

厳しいシェフから褒めてもらい、沙耶は安心した

他のスタッフたちからも好評で、何とか和田に料理を振る舞えそうだと感じた

夜の営業時間が近づいてきたため、手早く片付けをして沙耶は帰宅した

***

和田家の玄関では、和田の帰宅の出迎えで使用人たちが並んで待っていた

安土「お帰りなさいませ、優希様」

和田「ただいま。はぁ、今日も疲れた」

ネクタイを少し緩めながら、靴を脱ぐ

和田「沙耶は、もう食堂？」

三好「いえ、沙耶様は…」

すると、玄関の扉が開いて沙耶が帰宅する

沙耶「ただいま戻りました…！」

和田「え、沙耶！？」

沙耶「あ…！！」

まさか、玄関で和田と鉢合わせするとは思っていなかった

沙耶「優希さんの方が…早く帰ってきてた…」

和田「いや、俺もたった今帰ってきたばかりだよ」

沙耶「…」

和田に内緒で外出したため、和田よりも早く帰宅しようと考えていた

しかし、周辺の道が混雑していて渋滞もあり、予定通りとはいかなかった

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