。゜+゜。〇-Episode9：婚約者失格？-〇。゜+゜。 ページ17
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すると、再びパタパタと足音が聞こえる
江里子「優希様〜！」
和田「っ…」
江里子「どうされたのですか？」
再び、沙耶のことを気にせずに和田の腕を組む江里子
奏「おい、離れろよ。今は、俺と大事な話をしてんの」
江里子「あら、そうですの？」
奏に諭されると、あっさり和田から離れる
仕事の話だと言えば、理解して離れると奏は分かっているのだろう
奏「そうだ。江里子、お前が彼女と一緒にいてあげてくれないか？」
江里子「え？」
和田「おい…！」
奏「大丈夫だって。話は手短にするからさ」
沙耶「…」
沙耶も少し不安そうな表情になる
奏「ちょっと大事な話をしたいから、和田と席を外したいんだ。でも、婚約者さんを1人にさせるのは不安だからさ」
江里子「なるほど。では、私が一緒に待ってますわ」
和田「……沙耶に余計なことをするなよ？」
江里子「しませんわよ！」
和田「…」
沙耶の頭を軽く撫で、奏と共に別室へ移動する和田
沙耶「優希さん…」
不安な表情で、沙耶は和田の背中を見つめる
江里子「えーっと…」
沙耶「あ、五条沙耶と申します…！」
江里子「沙耶さんですね。私は、松井江里子と申します」
沙耶「よろしくお願いします…！」
江里子「あ、そうですわ。こちらのドリンク、差し上げますわ。私、こういう飲み物は少々苦手で…」
ドリンクが入ったグラスを、沙耶に差し出す江里子
沙耶「本当に良いんですか？」
江里子「はい、遠慮なさらず。グラスに口は付けておりませんので、ご安心ください」
沙耶「じゃあ…いただきます」
グラスを受け取り、一口ドリンクを飲む
沙耶「(あれ…？これ、ノンアルコール…？)」
基本的に、アルコールの飲み物は20歳未満の参加者には配られないようになっている
沙耶は20歳未満だと申告しているためノンアルコールのドリンクを貰えるはずだが、江里子から渡されたドリンクが正しいのか分からなかった
沙耶「(ヤバい、確認してから飲めばよかった…。アルコールだったら、どうしよう…)」
沙耶は一気に不安になるが、江里子はそんなのお構いなしだ
江里子「ところで、沙耶さんはどうして優希様の婚約者になられたのです？」
沙耶「えっと…。近衛家の紹介なんです…」
江里子「近衛…？随分と格下の家柄の紹介ですわね」
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作者名：あきか
| 作成日時：2022年11月26日 0時
